2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560014
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
井上 直久 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (60275287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桝本 和義 高エネルギ加速器研究機構, 放射線科学センター, 助教授 (60124624)
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Keywords | シリコン単結晶 / 窒素 / 赤外吸収法 / 放射化分析法 / SIMS / 熱処理 / 電子遷移 / 炭素 |
Research Abstract |
(1)窒素濃度測定法に関しては、赤外吸収について窒素単量体(窒素酸素対+格子間酸素)による吸収を理論的に予測した結果に基づき実験的に検討し、これまで報告され同定されていない吸収が予測の一部に該当することを、窒素濃度依存性・熱処理温度依存性から明らかにした。また単量体の電子遷移による遠赤外吸収の測定されている試料を測定し良く対応することを明らかにした。理論の精密化を進めると共に、対応する吸収ピークを実験的に探索し未報告の新しい状態に対応すると見られるピークを見いだした。英・独・米の大学と共同研究を進めている。高感度・高精度化のために、バックグラウンド吸収処理の新しいアルゴリズムを提案した。この方法を電子協に提案し世界の主なシリコン結晶メーカーを網羅した巡回測定を実施している。また放射化分析については窒素と同時に放射化される物質の化学分離法を確立し検出感度を1x10^<14>/cm^3に向上させ、一連の試料について2機関で測定を行いデータの信頼性を向上させ、析出を含む全窒素の分析法の見通しを得た。 (2)窒素の析出についてはSIMS分析による析出スパイクの密度・高さなどのデータの予備的解析を国内協力により行い、大まかに析出量が見積もれることを明らかにした。 (3)窒素の熱処理による状態変化については、欠陥発生温度に近い高温での各種窒素複合体の吸収の熱処理による変化を、発見したピークを含めて赤外吸収法により明らかにし、遠赤外吸収の変化と対応させた。窒素酸素対吸収は見つかっていない。これに基づき熱処理挙動モデルを検討した。我が国の企業と共同研究を進めており伊企業と情報交換している。 (4)窒素濃度赤外吸収測定で開発した方法を同類の軽元素である炭素に適用し、1x10^<14>/cm^3の高感度測定法を確立した。
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Research Products
(6 results)