2004 Fiscal Year Annual Research Report
環境半導体β-FeSi_2/Siヘテロ接合の高品質化と光デバイスの開発
Project/Area Number |
16560017
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
石井 恂 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30222946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 俊弘 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (30257448)
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Keywords | β-FeSi2 / vacuum deposition / thin film / silicon / epitaxy / oriented growth |
Research Abstract |
超高真空蒸着装置をもちいて、加熱されたシリコン(001)基板上に鉄を蒸着することでβ-FeSi2薄膜の生成を検討した。β-Fesi_2の生成条件として基板温度を500から750℃にかえ、鉄の蒸着速度を0.2から1.2nmに変えて実験を行った。生成層の結晶構造を調べるためにX線回折装置で評価した。その結果、シリコン(001)基板上にβ-FeSi2がエピタキシャルに生成する条件、すなわち、シリコン(001)上にβ-FeSi_2がa軸に配向して生成する条件を求めることが出来た。比較的配向性が強くなる基板温度は約700℃で、鉄の蒸着速度が0.5nm近傍であることが明らかになった。また、シリコン基板の前処理がβ-FeSi_2の初期の生成に強く影響をしており、前処理を注意深く行うことによって、β-FeSi2の配向生の再現性が得られやすいことが分かった。 β-FeSi_2生成層の膜厚を数十nmから1μmまで厚くしてβ-FeSi_2生成層をX線回折装置で調べた結果、β-FeSi_2生成層の配向生が保持されており、半値全幅は狭くなっていることが明らかとなった。 β-FeSi_2生成層のキャリア濃度は生成条件に強く依存しており、現在、光デバイスに必要となるp-n接合の形成を行うことが出来るn形β-FeSi_2を生成する条件が明らかになり、p形の蒸着源を用いることによってp-n接合が作製できる見通しを得ている。
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Research Products
(1 results)