2005 Fiscal Year Annual Research Report
ホログラフィック光誘起メゾスコピック界面による液晶分子配向制御と記録素子への応用
Project/Area Number |
16560022
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
赤羽 正志 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (10016793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 宗弘 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (20242456)
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Keywords | 液晶 / 双安定 / アンカリング / グレーティング / 干渉露光 / 有限要素法 / ネマティック / エリプソメトリー |
Research Abstract |
本研究では、ネマティック液晶を用いた双安定表示素子のモードの1つであるZBD(Zenithal Bistable Display)モードを実現するための基礎研究について、最終年度としての研究を計画に従って遂行した。 昨年度確立した、レーザー光干渉露光を用いた光誘起レリーフグレーティング(LRG)作製手法により、双安定配向界面を作成し、ZBD液晶セルをさまざまな条件で多数作製した。LRGの溝の深さ及びピッチを変えることによって、界面アンカリングエネルギーを連続的に変化させることが出来るため、発現するZBDセルにおける双安定性の違いを実験の上から検証出来た。 実験と同時に、有限要素法による液晶配向シミュレーションを行い、ZBDセルの最適作製条件を探るため、デバイスパラメーターを振ることによって、実験する際の具体的な条件を明らかにした。 次に、垂直配向のアンカリングエネルギー評価技術の確立に取り組んだ。エリプソメトリー法を用いた新規な垂直アンカリング測定手法を構築して、垂直配向膜を用いたホメオトロピック配向セルを使い、極角アンカリングエネルギーの測定を行った。また、ZBDモードの対向側一様配向は水平配向でも可なため、水平配向の方位角アンカリング測定技法の改良も行った。また、実用化に当たって、用いる液晶の相転移の違い(界面相転移/バルク相転移)が、アンカリングエネルギーに及ぼす影響について知見を得ておく必要性があることから、ラビング処理と残留リタデーションがアンカリングエネルギーに及ぼす影響を詳細に調べた。 ZBDモードの研究に取り組む中で、表面幾何形状を用いずに、水平配向と垂直配向の周期的な構成による双安定モードを新規に見出し、素子の作製に成功した。
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Research Products
(6 results)