2004 Fiscal Year Annual Research Report
等方分布円柱群(UDPS)による任意形状の2次元微小光学素子設計法の構築
Project/Area Number |
16560030
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮嵜 博司 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00134007)
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Keywords | フォトニック結晶 / 等力的バンドギャップ / 誘電体円柱 / アモルファス構造 / 微小光学素子 |
Research Abstract |
フォトニック結晶の魅力の中心はフォトニックギャップにある.われわれは最近,2次元誘電体円柱群の円柱間隔に下限を設定したランダム分布円柱群(Uniformly Distributed Photonic Scatterers.略してUDPS)が等方的なフォトニックギャップを持つことを見出した.また,UDPSに周期側壁(1層の周期円柱群)を加えた系は完全反射鏡となることも見出した.本研究では,すでに開発を終えて実用段階にある,多中心ベクトル円柱関数展開法による厳密解に基づくプログラムを駆使し,UDPSのフォトニックギャップが円柱の比誘電率や半径,円柱の平均間隔やその半径揺らぎの大きさ,円柱密度にいかに依存するかに関する広範なデータベースを構築した.これを元にUDPSにおけるフォトニックギャップ発生のメカニズムを総合的に研究した結果,ギャップの起源が円柱に局在するMie共鳴状態にあり,円柱間での結合・反結合状態のあいだにフォトニックギャップが形成されることが判明した.フォトニックギャップは系の並進性に由来するものと化学結合に類似のメカニズムに由来するものとがあるが,従来のフォトニック結晶の議論では前者に重点が置かれ後者にあまり光が当てられていなかった.本研究は正しく後者起源のギャップの工学的な有用性を明らかにする結果となった. この結果を元に様々な2次元微小光学素子の数値解析を行った.例として,円弧状,放物線状や楕円形状のミラーの光学特性,またキャビティとして円状,楕円状やこれらの連結形状の共鳴状態を調べた.各光学素子は波長の数倍程度の大きさであり,いずれもUDPSのフォトニックギャップの領域で良質の光学特性を発揮することが確認された.
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Research Products
(4 results)