2004 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギー加速器施設の光子・速中性子混合場に適合する積算型線量計測システムの開発
Project/Area Number |
16560048
|
Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
俵 裕子 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助手 (30188453)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 慎一 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助教授 (80178649)
佐波 俊哉 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助手 (90321538)
斉藤 究 高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助手 (40370077)
安田 仲宏 放射線医学総合研究所, 放射線安全研究センター, 研究員 (30392244)
|
Keywords | 固体飛跡検出器 / CR-39 / TLD / 高エネルギー中性子 / 個人被ばく線量計 / 中性子線量計測 / エッチピット解析 / 二次荷電粒子LET分布 |
Research Abstract |
平成16年度の研究実績は以下のとおりである。 1.固体飛跡検出器用「高速顕微鏡システム」と「エッチピット画像解析システム」を用いて、東北大速中性子実験室で照射済みのサンプル(中性子エネルギー範囲0.25-15MeV)を解析し、中性子による核反応でCR-39プラスチック中に生成する二次荷電粒子(反跳陽子、α粒子、反跳原子核など)のエッチピット画像の解析方法の最適化(二値化しきい値、BG除去、斜め入射粒子エッチピット抽出)及び、吸収線量、線量当量の算出方法を検討した。研究成果は、"The 22nd International Conference on Nuclear Tracks in Solids, Barcelona (Spain),23-27 August 2004"で発表した。 2.上記項目の検討結果に基づいて、中性子線量自動解析・計算用ソフトウエア「LETDOSE」の改良を行った。これにより、BG除去やマニュアルで再解析を必要とするオブジェクトの抽出などが容易になり解析速度が向上した。 3.欧州のCERN CERF facility (CERN-EU high-energy Reference Field)でCR-39(3種類)、TLD、REMカウンター、TEPO検出器の相互比較・校正のために高エネルギー中性子照射実験を行った。サンプルは現在解析中である。 4.原研・TIARA施設で数十MeVの準単色中性子の照射実験を行った。照射サンプルを用いて、CR-39の検出面に対する中性子ビームの入射角度が、中性子誘導二次荷電粒子の検出効率にどのように影響するか実測データを得ることができ、これは、個人被ばく線量計としてCR-39を使用した場合の線量評価方法の基礎データとなる。
|