2005 Fiscal Year Annual Research Report
繊維・繊維構造体の高速粒子による摩耗機構に関する研究
Project/Area Number |
16560067
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
鮑 力民 信州大学, 繊維学部, 助教授 (10262700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
剣持 潔 信州大学, 繊維学部, 教授 (40334883)
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Keywords | エロージョン / 繊維 / 繊維教化複合材料 / 摩耗評価 / 延性材料 / 脆性材料 |
Research Abstract |
現在,都市ゴミ焼却施設や産業廃棄物焼却施設から排出される排ガスをきれいにするためにバグフィルターといわれる繊維材料で構成されたフィルターが多く使用されている。しかし,長期間の使用により損傷し,有毒な気体が外部へ流れ周辺地域の環境を汚染する問題が発生している. 本年度の研究では、学術的な観点から,提案した繊維と繊維構造体のドライサンド・エロージョン評価方法と試作下した測定装置を用いて,各種繊維のドライサンド・エロージョン特性を測定し,SEMによる表面観察と測定によって,摩耗のメカニズムを解明することが試みた. 1)繊維の摩耗破壊は衝突時間を長くすればするほど,破壊強度が低下する.その衝突時間と低下率の関係のグラフは二次曲線の形をとっている. 2)繊維のエロージョンは、粒子の衝突角度と衝突速度などと大きく関係している.また、エロージョンと衝突角度との関係曲線は繊維の種類によって異なる. 3)繊維のエロージョンは、ガラス繊維などの無機繊維と高分子繊維と大きく違い,東洋紡(株)で提供されたプロコン高分子繊維はガラス,カーボン繊維,ナイロン繊維などよりよい耐エロージョン性が持っている. 4)繊維について今まで研究している金属・無機材料のエロージョンと相似し、破壊強度が大きい延性材料はエロージョンに強い. また,高温環境での繊維と繊維構造体のドライサンド・エロージョンについて、その評価装置を提案し試作を試みた.繊維強化複合材料のドライサンド・エロージョンの検討も行った.
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