2004 Fiscal Year Annual Research Report
微小薄膜試験片の引張りにおける結晶粒群の塑性変形挙動
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16560071
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| Research Institution | Okayama University |
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Principal Investigator |
多田 直哉 岡山大学, 工学部, 教授 (70243053)
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| Keywords | 微小薄膜試験片 / 引張り試験 / 結晶粒 / ひずみ / 熱応力 / 塑性変形 |
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| Research Abstract |
現在,マイクロマシンや電子デバイス等の分野で細線や薄膜等の微小寸法材料の力学的挙動を調べる研究が活発である.微小寸法材料の変形は,結晶粒界や結晶方位等に代表される材料内の微視組織に大きく影響され,その影響の大きさは,一般に,材料寸法が結晶粒径に対して相対的に小さくなればなるほど顕著となる.本研究では,対象物の表面上に比較的大きな凹凸がある場合でも高倍率で観察が可能なデジタルファインスコープのステージ上で熱応力を利用した金属薄膜の引張り試験を実施し,結晶粒の塑性変形挙動について詳細に検討することを目的としている.
研究初年度である本年度は,主として以下の二点について検討した.
1.引張り試験に関する予備的検討
2.巨視的ひずみの測定
まず,1に関しては,設備備品として購入したデジタルファインスコープのステージ上で熱応力を利用した薄膜の引張り試験を実施した.その手順は,次の通りである.まず,室温にて,純チタン製薄膜試験片を線膨張係数の高いポリカーボネートで作製した2枚の無色透明な負荷板の内側に接着する.接着後,試験片および負荷板を均一に加熱すると,薄膜試験片には引張り応力が,負荷板にはそれに対応する圧縮応力が発生し,ある温度で試験片は破断する.種々の試験片および負荷板に関して簡易解析および実験を実施し,最適と思われる条件にて引張り試験および試験片のその場観察を実施した.
2に関しては,線膨張係数の極めて低い材料(インバー合金)で作製した2分割スケールを試験片に並置し,その間隔の変化量から試験片の伸びを測定した.また,伸びを試験片平行部の長さで除すことにより,試験片の巨視的ひずみを評価した.その結果,小型のひずみゲージで測定したひずみと上述の2分割スケールを用いて評価したひずみとの間には若干の差があり,ひずみ評価に関してさらなる検討が必要であることが明らかとなった.
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Research Products
(2 results)
