2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560073
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
堤 三佳 愛媛大学, 理工学研究科, 講師 (70293925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 永年 愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (20281181)
高橋 学 愛媛大学, 理工学研究科, 助教授 (20274334)
朱 霞 愛媛大学, 理工学研究科, 助手 (90325358)
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Keywords | 熱衝撃 / 熱疲労 / 有限要素法解析 / セラミックス / 多孔質 |
Research Abstract |
平成18年度は前年度までの結果を踏まえ,実験の補足と損傷破壊現象の解析を行った.概要は以下のようである. 1.熱衝撃損傷試験では改良したジグの使用および燃焼装置の点火と消火のタイミング調整によって,熱負荷繰返しによる多孔質セラミックスヘの疲労損傷蓄積と三点曲げ残存強度試験と組み合わせた材料評価法をより確実なものとすることができた.なお,この際に材料の初期欠陥分布等の微視組織的な要因が強度のばらつきとして大きく影響していることが示唆された. 2.熱衝撃損傷について有限要素法による解析を行った.解析のモデル作成にあたっては材料を確率的な強度分布を有する要素の集合体として扱い,これに試験時の熱履歴を与えることで温度変化に伴う段階的な損傷状態の再現が可能かを試みた.この結果,定性的ではあるが試験同様の損傷状態を再現することができ,本手法の有効性が確認できた. 3.上述の有限要素法解析について,さらに破壊力学的な要因として構成要素の破壊時の開放エネルギー考慮したモデルヘの改良を試みた.これを用いて過去に実施された曲げ試験についての解析を行い,多孔質セラミックスの損傷許容性および破壊じん性への影響にっいて検討した.この結果,本材料の強度のばらつきおよび損傷許容性が破壊時のエネルギー散逸率に大きく依存することを示すことができた.これを熱衝撃試験への解析に適用することでより精密な解析が期待できる. 上記の結果について国内学術講演会での3回(平成18年度に2回,平成19年度に1回)の発表を行った.
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