2004 Fiscal Year Annual Research Report
形状変形制御可能な型を用いた3次元マイクロ成形装置の開発
Project/Area Number |
16560100
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
白井 健二 日本大学, 工学部, 教授 (50256814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 義雄 日本大学, 工学部, 教授 (00059932)
小林 義和 日本大学, 工学部, 講師 (60277390)
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Keywords | PLZT / 型技術 / マイクロ成型 |
Research Abstract |
電気・情報機器やバイオ・医療関係機器の高精度化、微小化は近年目覚しいものがある。これらの機器内の構成部品として用いられている圧電素子(PZT)は、高精度位置決めや微小部品の回転・移動など主にアクチュエータとして様々な場面、分野で用いられており、将来においてもますます応用範囲の広い素子として注目されている。この圧電セラミックスは電圧を印加することにより変位が発生するが、同じセラミックス系材料の中に、光によって変位が発生する光歪セラミックス(PLZT、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン)がある。この光歪セラミックスの応用においては、現状は進んでいるとは言えないが、今後は光スイッチなどの光学分野や電気を使用できない極限環境下でのアクチュエータなどに応用可能である。 本研究ではPLZTを型材料とし、型形状に対応して形状変形するマイクロ型を提案する。この装置は形状変形する型が、光学系を内蔵したモールドベース内に設置されている。この形状変形する型は、光を透過するガラス基板上にPLZTが接着されており、成形形状に対応するマスクを通過した光によりPLZT表面が自己変形する。この変形した凹部に光硬化性樹脂を充填し、スクレーパーにより表面を平坦化し、上型を閉じ、上部から紫外線を照射し樹脂を硬化させる。複維な3次元形状を成形する場合には、成形形状を分割したマスクを複数枚用意し、上型の閉じ量を制御し、型の開閉に対応してマスク形状を変化させ、積層方式により成形し3次元形状構造物を作成する。本研究においては積層高さ数μm、平面的な大きさ最大数mm程度のものを積層していくことにより最終的に3次元形状構造物を数μmレベルの寸法精度で成形できる成形装置の開発を行う。 平成16年度は、大変位かつ応答性能が向上したPLZTの作成を目的として、成分比、焼結温度構成を様々に変化し、型材料として最適なPLZTの作成実験を行った。
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Research Products
(3 results)