2005 Fiscal Year Annual Research Report
ボールエンドミル加工において工具姿勢が切屑生成機構に与える影響の幾何的解明
Project/Area Number |
16560108
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Research Institution | Kitakyushu National College of Technology |
Principal Investigator |
寺井 久宣 北九州工業高等専門学校, 制御情報工学科, 教授 (10227506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅尾 晃通 北九州工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (80184133)
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Keywords | 金型加工 / 高精度加工 / ボールエンドミル / 工具姿勢 / 切削実験 / 幾何解析 |
Research Abstract |
1.ボールエンドミル加工切取り厚さ解析 (1)切取り厚さ解析 切れ刃の挙動を数式で求め,被削材との干渉量を解析的に求める関係式を導き出した。工具姿勢に関しては,被削材法線方向と工具回転軸との関係を2つの角度で定義する事で,工具姿勢が切取り厚さに与える影響を定量的に明らかにした。 (2)解析結果の三次元表示 ボールエンドミル加工の切削機構は三次元的現象で解析結果を理解するのが極めて困難になるため,理解を深めるために解析結果を三次元表示する手法の開発を手がけた。その結果,上記切取り厚さ解析結果および工具形状の三次元表示ならびに工具断面形状の表示が可能になった。 2.切削実験による検証 (1)3軸制御工作機械を用いた,任意工具傾斜加工の切削実験手法の確立 本研究においては,ボールエンドミル工具の回転軸を被削材の法線方向に対して任意の方向に傾斜して切削実験を実施する必要がある。3軸制御のマシニングセンタを用いて,任意工具姿勢での切削が可能な実験方法を案出した。丸棒を斜めに切った切断面を,定められた方向に工具を送る事で実現できることを明らかにした。 (2)工具姿勢と加工精度との関係把握実験 上記手法を用いて,工具姿勢と加工精度との関係を把握する実験を実施した。上記切り取り厚さ解析の結果と比較した結果,加工点を切れ刃が通過する時の切削断面積の大きいほど加工誤差が大きくなる傾向があることを明らかにした。さらに,工具姿勢と加工面の表面粗さの関係についても明らかにすることができた。 3.成果発表 これまでの研究成果の一部は既に,平成16年度精密工学会秋期大会(9/15〜17),日本機械学会生産加工・工作機械部門講演会(11/20〜21)にて発表した。また平成17年度は「LEM21(日本機械学会主催)」および,「ASPE Annual Meeting」の2つの国際会議にて発表した。
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Research Products
(3 results)