2004 Fiscal Year Annual Research Report
電界砥粒制御技術を加工エンジンとしたμTAS用マイクロ流路創製技術の開発
Project/Area Number |
16560110
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Research Institution | Akita Prefectural Institute Industrial Technology |
Principal Investigator |
赤上 陽一 秋田県工業技術センター, 主任研究員 (00373217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅原 徳次 名古屋大学, 大学院・工学研究科・機械理工学専攻, 教授 (70203586)
加藤 勝 秋田県工業技術センター, 研究員 (90390921)
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Keywords | 砥粒 / 機能性流体 / 交流電界 / ダイヤモンド砥粒 / シリコンオイル / μTAS |
Research Abstract |
本研究では、精密加工技術と医療技術を融合させ、安価で高い信頼性を有する医療機器の開発を目指している。具体的には、赤上が提案している絶縁性流体であるシリコーンオイルを溶媒に、分散粒子である砥粒を分散させた粒子分散型流体に、交流電界を与えると電界下の砥粒が運動さらに砥粒の配置をコントロールできる電界砥粒制御技術を用いて、新たな加工技術を開発する。 ガラス基板上に作製される微細流路を有するμTAS(マイクロ トータル・アナライシス)は現状フッ酸等の化学エッチングを用い製造するため、開発期間が長く、さらに環境にダメージ与える製造方法である。安価に加工効率に優れた製造技術を得るための基礎的な研究開発を実施している。 平成16年度は、加工創製装置の試作として、基本設計並び装置化を実施した。その概要を以下に示す。 (加工装置開発) (1)工具の回転系には減速機付きのエアースピンドルを用い、工具Z軸の操作にはサブミクロン精度を有するステージ(本事業で導入した装置)を配置した。取り付け治具を介してスピンドルを保持した。 (2)用いた工具の設計には、与える電界の分布を推定して、導電性でかつ高硬度材として知られるタングステンカーバイト製超硬合金(WC製)とした。一方、本工具の配置は、工具の先端部における周速が期待出来ないため、前記Z軸ステージの取り付け治具に、加えさらに手動回転テーブルを配置することで、スピンドルに傾斜角を持たせた。さらにスピンドルは、見かけ上電極機能を持たせた。 (研究成果) (1)実験工具の開発:先端形状を滑らかに仕上げた工具を開発することに成功した。この工具仕上げ加工を施すと、既存工具の寿命がおよそ2倍程度延命化できることを明らかにした。 (2)得られた実験装置にて、加工実験をした結果、マイクロ流路の創製が可能であるという知見を得た。 (3)工具先端に砥粒が集まる様子を確認した。
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Research Products
(4 results)