2005 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質ファインセラミックスを用いた高剛性・高機能静圧空気ガイドの開発に関する研究
Project/Area Number |
16560120
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤井 正浩 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (80209014)
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Keywords | 部分多孔体 / 多孔質セラミックス / 静圧空気ガイド / 静剛性 / めっき / 圧力分布 / たわみ |
Research Abstract |
本研究では気孔率,気孔の大きさや配置を自在に制御可能な製法で作られた多孔質セラミックスを用い,高剛性かつ高機能の静圧空気ガイドを開発することを目的とした.機器の小型化に伴い静圧空気ガイドを構成する多孔質セラミックスの寸法および厚さを小さくすることが必要となる.この場合,供給される空気圧により多孔質セラミックスの変形が少なからず生じる.したがって,本年度は,主として静圧空気ガイドの静特性に及ぼす多孔質セラミックスの変形の影響を明らかにした.多孔質セラミックスを用いた静圧空気ガイドの剛性の評価は,静圧空気ガイドに負荷される荷重と供給空気の圧力およびガイドの浮上量から行った.また,現有の試験装置を改良し,隙間内の圧力分布を測定した.これらの実験・解析結果から静圧空気ガイドの剛性と圧力分布に及ぼす多孔質セラミックスの変形の影響を明らかにした.得られた結果は以下の通りである.1.最大無次元静剛性が得られる最小隙間は,多孔質体のたわみの有無によりほとんど変化しなかった.このため,多孔質体にたわみが生じる場合の代表隙間として最小隙間が適当である.2.最小隙間で評価したとき,多孔質体のたわみにより最大無次元静剛性および負荷容量は減少した.3.多孔質体の厚みやめっきの有無によらず,最大無次元静剛性の値はみかけの隙間に占めるたわみの割合で整理でき,みかけの隙間に占めるたわみの割合が大きいほど最大無次元静剛性の値は小さかった.4.最小隙間が同じ場合,ピストン中央の受圧面圧力はたわみの有無によらずほぼ同じであったが,たわみが生じた場合の圧力減少はピストン外周に近いところで大きかった.また,その圧力減少はみかけの隙間に占めるたわみの割合の大きいめっき試験片で大きかった.以上の結果から部分多孔質セラミックスを用いた静圧空気ガイドの設計指針を示した.
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Research Products
(1 results)