2004 Fiscal Year Annual Research Report
撥水および親水性固体壁を有するマイクロチャンネル内の流動・伝熱特性の解明
Project/Area Number |
16560174
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 祐二 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (20242274)
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Keywords | マイクロチャンネル / 撥水性固体壁面 / 気液二相流 / 液膜破断 / 流動特性 |
Research Abstract |
マイクロチャンネル内の表面を改質することにより固体壁面に機能性を付加し,その固液界面現象の流動・伝熱特性に与える影響を明らかにすることにより,超小型熱交換器等の開発へ向けての機能性固体壁の適用性について検討することを目的として,撥水性マイクロチャンネルに注目し,その流動特性についての解明を行った.表面張力効果が顕著に現れてくると予想される直径数ミリ程度のガラス円管に,無色透明かつ平滑な表面構造を有するシリコン表面改質剤(水との公称接触角110度程度)を塗布して撥水性流路を製作した.恒温循環装置から温度一様の水道水および脱気水を流し,さらに窒素流路系を試験部に接続し,気液二相流実験を行った.その際,照明内蔵型深被写界深度のズームレンズおよびデジタルカメラ,デジタルビデオ,および高速度ビデオカメラを用いて,これまで困難であった顕微鏡クラスの倍率映像での深い被写界深度の画像および動画を計測することを試みた.これまで観察されていた,管壁における気体スラグ周囲液膜の破断の様子,さらに気液二相流実験の際に大きな圧力損失の原因と予想される液相前後の壁画との付着・はがれの様子をより詳細に捉えることを検討した.現在のところ新たな知見を得るまでには至っていないが,今後光学系および実験条件の見直し等を行うことにより,破断速度,流路内平均速度等の流動特性の温度依存性などについて,これまで得られている結果よりも詳細なものが得られる可能性を見出すことができた.
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