2004 Fiscal Year Annual Research Report
微小重力環境を利用してのDME希薄混合気の燃焼特性の解明に関する研究
Project/Area Number |
16560196
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
岡島 敏 法政大学, 工学部, 教授 (20061179)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 忠重 法政大学, 工学部, 教授 (20257091)
|
Keywords | DME / 燃焼 / 微小重力 / 消炎距離 / 燃焼速度 / 球状火炎 / 火炎伝播 / 希薄限界 |
Research Abstract |
DME燃料は、燃料電池やその他マルチ用途としての次世代燃料として期待されているが、本研究ではDMEが各種熱機関において化石燃料の代替燃料として利用可能であるかどうかを検討するために、その燃焼特性を明らかにするために行われたものである。まず最初にDME燃料の希薄側DME-空気混合気に着目し、自由落下法により実現される微小重力環境を用いて、自然対流の影響を除去し、その球状火炎伝播を実現して、火炎伝播の挙動の観察や燃焼速度の値を求め、その検討を行ったものである。 実験装置の製作(完成) ・落下塔の設置:微小重力時間0.6秒、重力レベル10^<-5>g(空気遮断箱法による)、 ・落下実験装置:円筒形密閉燃焼容器(内直径120mm、長さ120mm)、点火装置(CDI方式)、撮影用高速度カメラ等から構成されている。 混合気の作成 ・燃料DME(CH3-0-CH3)純度99.9%、当量比は0.60(希薄)から1.0(理論混合気)、作成はダルトンの分圧の法則による。 データの取得(実験条件:20℃、0.1MPa) ・DME燃料-空気気希薄混合気の火炎伝播の挙動と火炎伝播速度:DME燃料はプロパンに比べ比較的浮力の影響を受けやすく、当量比が0.55程度では「くらげ形形状」を呈し、0.6から0.7では「回転楕円体」を、さらに0.85付近でほぼ球状火炎に近くなり、浮力の影響を受けにくくなる。また希薄側領域では特に可燃限界近傍では火炎伝播速度は不規則になり、上側火炎伝播速度と下側火炎伝播速度に著しい違いがでる。 ・燃焼速度:火炎厚みを考慮した燃焼速度を、微小重力環境で求められた火炎伝播速度を基礎として算出した。その結果、当量比が0.6から0.9この領域ではその値は約10cm/sから30cm/sの値をとり、これはメタンー空気混合気のそれとほぼ同等の値をとることが分かった。 ・消炎距離:内径60mmの円筒形チューブの中央に消炎距離測定用スリットを設け、それを火炎が通過するかどうかによって消炎距離を決定した。消炎距離は混合気が希薄側に近づくにしたがって大きくなり、その変化はメタン-空気及びプロパン-空気混合気のそれとほぼ同様の変化をたどる。
|
Research Products
(7 results)