2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高山 佳久 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (00253493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末岡 淳男 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80038083)
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Keywords | 磁気ダンパ / ローレンツ力 / 回転体 |
Research Abstract |
本研究の磁気ダンパは,導体板の運動方向と直角方向の外部磁界が存在すると運動方向と逆向きにローレンツ力が発生する原理に基づいている.さて,回転体に磁気ダンパを取り付けてふれまわり振動を抑制する場合,静止した導体円板および回転軸に固定した円形磁石を使って磁気ダンパを構成した場合が最も減衰性能も大きく,磁気ダンパに起因した不安定振動も発生しないことがこれまでの研究により判明している.しかし,この場合,磁石の発生する磁界は3次元分布しているにもかかわらず,導体円板に垂直な方向の磁界のみしか使わないため,導体板の2次元的な振動のみしか抑制できないという問題点があった.そこで,本年度,上述した磁気ダンパの原理に基づき,上下の導体円板に加えて円筒形の導体側面板も付けた磁気ダンパを試作した.この導体側面板を付加したのは,導体円板に垂直な方向の磁界に加えて,半径方向の磁界を使って磁気ダンピング力をさらに増加させようとするねらいによる.非回転時打撃試験および回転実験を行った結果,側面板ステータによって磁気ダンピング力が大きくなることが確認できた.モデル化について現在検討中である. 次に,導体の3次元的な並進運動を抑制することをねらいとして,ボール型磁石を使った磁気ダンパの簡易実験装置を製作した.減衰実験を行った結果,このボール型磁石を使った磁気ダンパは,これまでの回転体用磁気ダンパや側面に導体板を付加した磁気ダンパに比べて非常に減衰性能が良いことがわかった.この理由はまだ明らかでないが,導体中を流れるうず電流が効率よく利用される理想的な磁気ダンパが構成できたためだと思われる.現在,ボール型磁石を使った回転体用の磁気ダンパの設計中であり,特許も出願中である.来年度から本格的な回転実験を行い,減衰性能を調べモデル化する予定である.
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Research Products
(2 results)