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2005 Fiscal Year Annual Research Report

陰的ラグランジュ系の力学理論とマルチボディダイナミクスの統一的な解析手法の開発

Research Project

Project/Area Number 16560216
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

吉村 浩明  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (40247234)

Keywordsディラック構造 / 陰的ラグランジュ系 / マルチボディシステム / LC回路 / ハミルトン・ポントリヤーギン原理
Research Abstract

柔らかい部材で構成される宇宙構造物やロボット・マニピュレータなどに代表される,いわゆるマルチボディシステムは,多数の剛体や弾性体が拘束を受けて結合された極めて複雑な拘束力学系であり,その数理モデルは,複雑化した陰形式の非線形微分代数方程式(DAE)となることが知られている.このような陰形式のDAEモデルで表現されるマルトボディシステムは,ラグランジュ形式,あるいは,ハミルトン形式による従来の解析力学の方法を用いる場合,系が内在的に有する構造の幾何学的性質に注目して定式化を行う必要がある.
本件では,特に,シンプレクティック構造とポアゾン構造の両者の性質を包含する,ディラック構造の概念に基づいて,ラグランジュ力学を一般化した,陰的ラグランジュ系の理論基づく定式化を行い,さらにネットワーク化して階層的にモデリングを行う.その上で,安定かつ高速な数値解析をする統一的手法の開発を目的とする.
平成17年度は,マルチボディシステムに現れる複雑な接続構造をディラック構造によって表すための基礎となる理論を確立した.さらに,それをもとにLC回路系などに現れる退化したラグランジアンを有する系の取り扱いについて,従来のディラックの拘束理論との関係を明らかにした.また,ディラック構造の特別な場合として,非ホロノミック拘束から誘導される概ポアゾン構造をエーレスマン接続から導き,これをもとに非ホロノミック系に関する陰的ラグランジュ系の定式化方法を示した.さらに,ディラック構造に関わる変分構造として,ハミルトン・ポントリヤーギン原理によって,陰的なオイラー・ラグランジュ方程式が導かれることを示し,非ホロノミック拘束が存在する場合,および外力の作用する場合について,これを拡張したラグランジュ・タランベール・ポントリヤーギン原理をもとに,陰的ラグランジュ系の定式化を示した.

  • Research Products

    (9 results)

All 2006 2005

All Journal Article (9 results)

  • [Journal Article] 退化ラグランジアン,一般化されたルジャンドル変換とディラック構造2006

    • Author(s)
      吉村浩明
    • Journal Title

      京都大学数理解析研究所 研究集会「力学系と微分幾何」講演予稿集 RIMS March 7-9

      Pages: 23-24

  • [Journal Article] ディラック構造と陰的なハミルトン形式2005

    • Author(s)
      吉村浩明
    • Journal Title

      京都大学数理解析研究所講究録 1408

      Pages: 179-191

  • [Journal Article] 古典力学とディラック構造-力学系の基本構造の理解へ向けて-2005

    • Author(s)
      吉村浩明
    • Journal Title

      ISCIE学会誌「システム/制御/情報」 5

      Pages: 173-180

  • [Journal Article] On the Kagrangian Formalism of Nonhokonomic Mechanical Systems2005

    • Author(s)
      Yoshimura H.
    • Journal Title

      Proceedings of ASME International Design Engineering Technical Conferences and Computers and Information in Engineering Conference (IDETEC'05) DETC2005-84273

      Pages: 1-7

  • [Journal Article] 誘導されたシンプレクティック構造とラグランジュ系2005

    • Author(s)
      吉村浩明
    • Journal Title

      計測自動制御学会 制御部門 第34回制御理論シンポジウム講演論文集

      Pages: 1-4

  • [Journal Article] ラグランジュ力学の幾何学的方法について -非ホロノミック系の定式化-2005

    • Author(s)
      吉村浩明, 沼生泰伸
    • Journal Title

      日本機械学会 機械力学・計測制御部門講演会 日本機械学会 Dynamics and Design Conference No.05-15

      Pages: 1-5

  • [Journal Article] 幾何学的手法に基づく微分代数方程式の安定化法2005

    • Author(s)
      吉村浩明, 柚木務, 河西大輔
    • Journal Title

      日本機械学会 2005年度年次大会講演論文集 No.05-1, Vol.7

      Pages: 325-326

  • [Journal Article] 2輪車のダイナミクスと数値解析2005

    • Author(s)
      吉村浩明, 山下泰史, 山田雄治
    • Journal Title

      日本機械学会 2005年度年次大会講演論文集 No.05-1, Vol.7

      Pages: 327-328

  • [Journal Article] 2次元宇宙ロボットの最適軌道生成2005

    • Author(s)
      吉村浩明, 田口晶人, 渡邊聡, 沼生泰伸
    • Journal Title

      日本機械学会 2005年度年次大会講演論文集 No.05-1, Vol.5

      Pages: 363-364

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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