2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560217
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
江上 正 神奈川大学, 工学部・機械工学科, 教授 (40201363)
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Keywords | 経路制御 / 多軸システム / 座標変換 / NCフライス盤 / フォースディスプレイ |
Research Abstract |
従来から多軸の経路制御問題について理論的に取り組んできており、回転・伸縮座標変換を用いたベクトル分解経路制御という手法を提案し、基本的な2軸システムについてはシミュレーションおよび実験において有効な結果を得てきている。 経路制御についてはまだ多くの課題が残されているが、本年度は、とくにこの経路制御手法の改良および実システムに対する有効性の検討を行った。 このベクトル分解経路制御は、必ずしも経路誤差を正確に評価しているとはいえず、経路目標値によって極座標系か直交座標系かの扱いを変える必要があった。そこで本年度は、経路誤差のより正確な評価を可能にし、どのような経路目標値に対しても同一の座標系で扱えるような手法の改良について検討を行った。このような手法として、回転移動座標変換を用いて、さらに探索手法を組み合わせた手法を提案し、シミュレーションおよび実験により検討を行っている。また3次元システムの経路制御についても球状、円柱状、直線状に経路を分けて、それぞれについての回転・伸縮座標変換を用いた経路制御手法の検討を行っている。 一方、応用面に関しては、卓上型NC工作機械に対して、パソコンで制御系を構成できるように改造し、経路誤差を小さくする、切削速度を一定にするなどの要求を満たすような経路制御について検討を行い、一定の成果を得ている。リニアXYテーブルに力覚センサを設置し、これに経路制御手法を適用して、フォースディスプレイとしての効果についての検討も行っている。また、模型の2輪移動車両の経路制御に対して、すでに提案されている時間軸状態制御形を用い、これにベクトル分解経路制御を組み合わせた移動車両の経路制御についても実験システムを整備し、有効な結果を得ている。自動走行車椅子についても実験に適したような改造を進めている。
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Research Products
(6 results)