2005 Fiscal Year Annual Research Report
動的活動時における筋機械振動(筋音)計測のための基礎的研究
Project/Area Number |
16560235
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
渡壁 誠 北海道教育大学, 教育学部旭川校, 助教授 (70182946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三田 勝己 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (40100169)
赤滝 久美 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 教授 (30280811)
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Keywords | 筋音図 / トランスデューサ / 物理特性 / シミュレータ |
Research Abstract |
本研究の究極の目的は動的活動時における筋音図の導出・分析技術を確立することにある。動的筋活動とは筋長の変化を伴う筋収縮を意味する。動的筋活動は普段行う運動に付随し,さらに筋力トレーニングに利用されている。こうした筋力トレーニングは健常者やアスリートを中心に開発されてきた。一方,近年,術後のリハビリテーションや高齢者,障害者の健康維持のためのトレーニングが盛んに行われている。しかしながら,健常者を対象として発展してきたトレーニング方法を機能の低下した筋にそのまま適用することの問題点は明らかにされておらず,動的筋収縮時における筋機能の詳細な探求方法の確立が求められている。ここで,筋音図は筋収縮に伴って体表面で観察される微細振動をトランスデューサで導出記録したものであり,筋の機械的な活動を反映すると言われている。近年,筋電図と伴に筋の活動状態を記述するための非侵襲toolとして有用視されている。しかしながら,筋音計測法は未だ発展段階であり,導出方法の検討が不十分である。 今年度は昨年度得た筋長の変化が筋音図特性に及ぼす影響に関する解析を時変時系列解析法を用いてさらに進めてきた。新たな統計モデルの確立が今後の課題である。一方で,動的筋収縮時にも的確に筋音を導出するためには,体表面のような柔軟な表面における振動計測時のトランスデューサの挙動を把握し,その性能を確実なものとする必要がある。そこで,本年は震動源としてピエゾアクチュエータを採用してシミュレータの開発を行った。レーザ変位計を用いて発生させた振動を検討した結果,1Hz〜100Hzの周波数範囲の1〜10μmppの振幅を発生することができることを明らかにした。これは,筋音を変位として検出するトランスデューサを対象とする場合には充分な性能を持つことを意味する。さらに,シリコンゴムを利用したシミュレーションを継続している。
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Research Products
(2 results)