2005 Fiscal Year Annual Research Report
高効率オゾン発生装置の開発を目指した高圧酸素高周波放電の基礎的研究
Project/Area Number |
16560242
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
木村 高志 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (60225042)
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Keywords | 高周波放電 / 大気圧 / He希釈 / 酸素 / 酸素原子 / オゾン |
Research Abstract |
大気圧ヘリウム・酸素混合ガス高周波(13.56MHz)放電の放電電流-電圧特性、発光分光法ならびに紫外光吸収法に基づく放電プラズマ組成の推定に関する研究を行った。以下に結果を示す。 ヘリウム・酸素混合ガス高周波放電の放電電流-電圧特性測定の結果、酸素混入率が5%未満の場合単位面積当たりの電力が15-20W/cm^2以下であれば安定したグロー放電が得られること、グロー放電からアーク放電に移行する前にαモードからγモードへのモード変化が生じること、グロー放電が形成された時の高周波放電電流の波形ひずみ率は低く正弦波に近似できることなどが明らかとなった。 発光分光法ならびに紫外光吸収法に基づくプラズマ組成の推定の結果、大気圧高周波放電中の酸素原子密度はバリア放電などの他の大気圧放電中での酸素原子密度に比べて数桁のオーダーで高くなる一方、オゾン密度は他の大気圧放電に比べてむしろ低くなった。特に、電力の増加に伴い酸素原子密度は比例的に増加するが、オゾン密度は電力の増加に伴い減少した。電力増加に伴うオゾン密度の減少は、電力の増加に伴うガス温度の上昇のため酸素原子と酸素分子の三体衝突によるオゾン生成反応率が低下することおよび電子とオゾン分子との解離衝突によるオゾン破壊頻度が高くなることによるものと考えられる。したがって、電子とオゾン分子との解離衝突によるオゾン破壊とガス温度上昇の抑制が可能な時間変調式電力供給源を使用した場合に大気圧高周波放電による高効率オゾン生成は可能となることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)