2004 Fiscal Year Annual Research Report
波のエネルギーを高効率で変換する埋め込み磁石リニア同期発電機の開発
Project/Area Number |
16560249
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
真田 雅之 大阪府立大学, 工学研究科, 講師 (90264803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 洋次 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (10081275)
森本 茂雄 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (00210188)
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Keywords | 波力発電 / リニア発電機 / 埋め込み磁石構造 / リニア同期モータ / リニアステッピングモータ / 磁極ピッチ / 無負荷誘起電圧 / 損失評価 |
Research Abstract |
PM形リニア同期発電機(以下PM-LSG)およびハイブリッド形リニアステッピング発電機(以下HB-LSTG)について、磁石量・モータ体格共にほぼ等しくなるように設計し電気的基本特性について検討した。波力用リニア発電機は、低速で大きな力を変換する必要があるため、HB-LSTGのようなティースの細かいモデルが適していると考えられるが、実際にこれら2機種ではどちらが波力発電に適しているかについて比較した。 まず、可動子位置を変化させたときのコイルに鎖交する磁束の変化を、有限要素法(FEM)を用いて求めた。電気角360度分の可動子変位に対する、PM-LSGはU相コイル、HB-LSTGはA相コイルとの鎖交磁束を求め、鎖交磁束の時間変化により無負荷誘起電圧を計算した。 無負荷誘起電圧はPM-LSGがHB-LSTGの約2.5倍のピーク値となり、高い電圧が得られることが分かった。各機種の無負荷誘起電圧基本波成分実効値は、PM-LSGが10.2V、HB-LSTGが5.4Vであった。 次に、PM-LSGの磁極ピッチを2/3に縮めて検討を行った。無負荷誘起電圧基本波成分実効値は17.1Vとなった。 ピッチを縮めることによって、電圧の面では有利となるが、磁石が細分化されることによる漏れ磁束の増加や周波数が高くなることによる鉄損の増加に伴って、発電機出力が低下することが考えられるため、波による速度範囲での損失を概算した。波による動作速度範囲内では、全体の損失に対して鉄損の大きさはごくわずかで、0.1%以下であった。また、発電機の損失は、この速度範囲においては銅損が支配的であるため、ピッチを縮めることで電圧を高くすることが効果的であることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)