2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560253
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Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
澁谷 昇 拓殖大学, 工学部, 教授 (50114822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 丈博 拓殖大学, 工学部, 助教授 (10206815)
作佐部 剛視 拓殖大学, 工学部, 助手 (80092485)
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Keywords | ユビキタス機器 / 電磁干渉(EMC) / ノイズイミュニティ / パケットエラーレート / 通信品質(スループット) |
Research Abstract |
ユビキタス機器は内部・外部からの電磁干渉により誤動作を起こす可能性がある。このような機器が外部ノイズから受ける干渉の度合いを測る尺度としてイミュニティ試験における厳しさレベルがあるが、より軽度の干渉の度合いを示す指標が必要である。そこで本研究では、ユビキタス機器などの電子装置の内部や装置間に電磁ノイズ干渉を与え、それによって生じる誤動作の程度と通信品質への影響、及びイミュニティ指標の可能性を調べた。今回は通信品質として無線通信のスループット,パケットエラーレート(PER)をもちいた。 測定では,被試験機器(PC)の外部に無線LAN基地局を接続し、受信側PCでスループット及びPERを測定した。無線通信方式はIEEE802.11b、通信プロトコルはFTPを用い、5MBのファイルの送受信を行った。 (1)通信品質の電磁干渉を見積もる尺度として、スループットとパケットエラーレートを比較した。 (2)機器のボード上にノイズを印加した場合のスループットを基準値に対する変化で測定すると、変化率の最大値は2.61%,最小値は0.04%になった。変化率の大きい印加点には、マザーボード上のI/0を制御するLSIとLANボード間のデータバス配線が存在し、スループットが低下したものと考えられる。しかしPCの機能は停止しなかった。 (3)CPUから受信側PCに至る通信経路にノイズを印加し、スループットとPERを測定した。スループット基準値に対する変化率が最も大きくなった点とPERが最も大きくなった点は異なっていた。この原因として、スループットは送信側PCから受信側PCまでの総合的な通信性能を評価するのに対し、PERは送信側PCから無線LAN基地局間でエラー訂正をしているために狭い範囲での通信性能の評価になるためと考えられる。 外部からの電磁ノイズ干渉の度合いを調べるため、装置にノイズを印加しながら通信性能を測定し、干渉の程度を求めた。このことから、ユビキタス機器等のノイズイミュニティの指標として通信品質を用いることの可能性が示された。
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Research Products
(3 results)