2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560253
|
Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
澁谷 昇 拓殖大学, 工学部, 教授 (50114822)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 丈博 拓殖大学, 工学部, 教授 (10206815)
作左部 剛視 拓殖大学, 工学部, 助手 (80092485)
|
Keywords | ユビキタス機器 / 電磁干渉(EMC) / ノイズイミュニティ / 近傍電界測定 / 基板上の誤動作マップ |
Research Abstract |
今年度は、前年度行った近傍電磁界のエミッション測定と近傍電磁界によるイミュニティ試験についてさらに比較検討を加えた。装置内基板近傍からノイズを与えた際の、基板上での"誤動作分布"と、基板からの近傍電磁界(ノイズ放射)分布とを、EUTやノイズ源を替えながら比較したところ、基板上の回路構成素子および素子部品の配置位置によって、ノイズ放射、イミュニティの相関が異なることが分かった。 被試験機器(PC)の外部に無線LAN基地局を接続し、受信側PCでスループットを測定した。無線通信方式はIEEE802.11b、通信プロトコルはFTPを用い、5MBのファイルの送受信を行い次の2つのマップを作成した。 (1)機器の基板近傍での電界強度(ノイズ放射)分布 (2)外部から電磁ノイズ妨害を加えた際の、機器のモジュールや部品の誤動作分布 実験の結果、前年度は顕著に現れていた、外部から電磁ノイズ妨害を加えた際の、機器のモジュールや部品の誤動作マップと、近傍でのノイズ放射分布が必ずしも一致しない傾向が現れた。すなわち、コネクタ、LSIモジュール(1cm^2以上)、線路、IC素子等、部品別に分類して測定データを解析したところ、前年度に得られた、 "ノイズ放射の大きい箇所はノイズイミュニティが小さい。"という結果も得られたが、それとは異なり、基板上の部品や素子の位置によって放射エミッションは一定であるが、イミュニティが大きく変化するもの、また逆に、イミュニティは一定であるが放射エミッションが大きく変化する傾向が見られた。 これについては、その傾向が、"ノイズに対して受動的な回路である。あるいはデジタル回路そのものの耐ノイズ性である。"等の理由によると考えられる。 今後、よりシンプルな回路モデルによる、また各種動作状態での近傍電磁界(ノイズ放射)強度分布の測定、および誤動作マップの測定を行って行く必要がある。
|
Research Products
(6 results)