2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560255
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
谷内 利明 東京理科大学, 工学部第二部・電気工学科, 教授 (90349845)
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Keywords | ダイレクトメタノール燃料電池 / 高エネルギー密度 / 高出力密度 / ユビキタスエネルギー源 / パッシブ型 |
Research Abstract |
ダイレクトメタノール型燃料電池(DMFC)は、リチウム二次電池の数倍のエネルギー密度が期待できるため、ユビキタスネットワークを支えるモバイル機器用電源として期待されている。本研究では、DMFCの量産化・経済化を図るため、電解質膜を挟んで燃料極と空気極とを対峙して形成したMEA (Membrane Electrode Assembly)を、二つ折りにして巻き込むことにより構成する巻き積み型DMFC、および二つ折りにしたMEAをジグザグに折り畳むことによって構成するジグザグ型DMFCを新たに提案し、その実現を図る。本年度は、(1)燃料および空気のセル内への供給メカニズムの解析とその効率化、および(2)セル接続技術の開発と高出力電圧化を目的とした。 燃料の供給効率化については、供給材として用いるろ紙にスリットを設けることによって、メタノールがセル面内に均一に供給できる可能性を示した。4cm角のセルにおいて2mm幅のスリットを3本設けることで、電力密度が2倍に向上した。赤外線温度計によりスリットを設けることでセル面内の温度分布も均一化することが確認された。また、空気極においては、3mm程度の間隙を設けて重ね合わせることで反応に必要な酸素を供給できることが示された。 セル接続技術の検討は、セル接続にAl箔を用いた3セル直列接続ジグザグ型DMFCで行った。低負荷時のセル電圧は、1.5Vと単セルの約3倍となったが、高負荷においては出力が低下した。燃料極および空気極とAl箔との接触抵抗による抵抗分極が原因として考えられる。今後、接続材料や接続材の表面処理などを検討して接触抵抗の低減を図る。
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Research Products
(2 results)