2004 Fiscal Year Annual Research Report
シリサイド半導体の格子歪み制御による1・5μm帯発光の高効率化と波長多重化
Project/Area Number |
16560277
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
権丈 淳 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (20037899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐道 泰造 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (20274491)
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Keywords | 電子デバイス・機器 / オプトデバイス / 光通信 / 光・電気集積回路 / 結晶成長 / シリサイド半導体 |
Research Abstract |
本研究では、Si系電気・光集積回路の実現を目指し、直接遷移型シリサイド半導体(β-FeSi_2)を高品質形成すると共に、格子歪み制御による発光の高効率化と波長多重化を探索する。 β-FeSi_2は、Si-ULSI製造プロセスとの整合性が高い。その為、化合物半導体では困難であった、ULSIとモノリシックに融合しうる発受光デバイスの基盤材料として、期待が高まっている。しかし、β-FeSi_2の格子定数は、Siに比して約2%大きい為、Si基板上への高品質エピタキシャル成長は難しい。その為、結晶成長の高品質化には、基板の格子定数の変調など、新手法が必須である。また、次世代波長多重通信を実現する為には、発光波長の多様化が必要である。理論計算より、β-FeSi_2のバンド構造は格子歪みにより変調可能である事が明らかとなっており、結晶成長時の格子歪み制御により、バンドギャップの変調が可能と期待される。 本年度は、分子ビームエピタキシー法、反応性堆積エピタキシー法を用い、Si上におけるβ-FeSi_2成長過程を比較検討した。その結果、反応性堆積エピタキシー法を用いれば、多結晶化が抑制され、エピタキシャル成長が容易になることが明らかとなった。ラマン散乱分光法を用いて格子歪みを検討した結果、形成層には応力が印加されている事、応力の大きさは成膜手法及びSi基板面方位に依存する事が明らかとなった。
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Research Products
(6 results)