2004 Fiscal Year Annual Research Report
パターニングされたマスター媒体を用いた高記録密度磁気転写の研究
Project/Area Number |
16560291
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
杉田 龍二 茨城大学, 工学部, 教授 (20292477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小峰 啓史 茨城大学, 工学部, 助手 (90361287)
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Keywords | 磁気転写 / サーボ信号記録 / ハードディスク / 磁気記録 / マスター媒体 / スペーシングロス |
Research Abstract |
本年度は,磁気転写技術を実用化する際に重要となる基礎的事項を明らかにするための実験とコンピュータシミュレーションを推進した。 まず第1に,転写時の重要なパラメータであるマスター・スレーブ間スペーシングについて検討した.ビット長が数μmのマスターを作製し,スペーシングを変化させて転写実験を行った.転写されたスレーブを磁気力顕微鏡(MFM)により観察し,スペーシングロスファクターKを見積もった.転写におけるKは従来の磁気ヘッド記録に比べてかなり小さく,転写はスペーシングロスの観点からも優れていることが明らかになった.2次元有限要素法を用いたコンピュータシミュレーションによっても,磁気転写におけるKが小さいことが確認された.本研究の成果は,学会,研究会,学術誌論文により公表した. 第2に,拡大モデル実験とシミュレーションにより,転写されたスレーブ内の磁化分布を解明した.本研究成果については,現在,学術誌に投稿するための論文を執筆中である. 第3に,転写磁界の印加方向が転写特性に及ぼす影響を調べた.これは,転写磁界印加用磁石の設計時や位相サーボ方式への展開等のための基礎データとなるものである.実験とシミュレーションにより,法面内及び膜面内いずれにおいても,斜め方向磁界が転写特性に悪影響を及ぼすことが明らかになった.本研究結果についても,来年度,データを追加して公表する予定である. さらに,来年度に向けた研究環境整備として,転写されたスレーブからの再生出力を磁気ヘッドにより測定するための装置立ち上げ,及び3次元有限要素法のプラグラム作製を実施した.
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Research Products
(3 results)