2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560295
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Research Institution | Research Institute of Electronics Shizuoka University |
Principal Investigator |
根尾 陽一郎 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (50312674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 秀典 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (90144055)
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Keywords | Si微小電子源 / GaAs微小電子源 / 高速変調電子ビーム / 光応答 |
Research Abstract |
本研究の目標は高速空間変調電子ビームを得ることにある。微小電子源は構造上電気的な駆動では高速動作には限界があるため、我々は光照射によるキャリアの高速変調によりビーム変調を実現する事を目的とした。またエミッタ材料にSi,GaAsを用いて比較を行った。 第一にSi微小電子源の光応答を正確に評価する実験系の構築を行った。微小電子源のゲート径は1ミクロン程度であるためエミッタ先端において十分な光励起によるキャリア発生を行うためには、レーザーをビーム径,数マイクロまで収束し且つ正確にエミッタ先端に照射する必要がある。この為、共焦点の顕微鏡を改造し照射位置を倍率300倍程度で観察しつつ測定可能な装置開発を行った。これを用いてSi微小電子源の光応答を測定した結果、ライズ,フォール応答共に20マイクロ秒程度という結果になった。これは光に反応したビーム量の増加が期待した値に到達せず信号増幅の為に用いたアンプの性能に律束されていると考えられる。 第2にGaAs微小電子源の開発を行った。ウエットエッチングによりエミッタ構造を形成し、ゲート絶縁膜として耐圧に優れるポリイミドを用い三極構造の電子源製作に成功した。また更なる高速応答を図り、ビーム応答の時間遅れを引き起こす最大の原因と考えられるGaAs基板奥で発生したキャリアが表面まで拡散するによる応答遅れをい抑制する為にメンブレム構造を導入した。これはGaAs基板の裏面に5mm角マスキングを施した後、エッチングし基板を薄く加工する方法である。本研究では膜厚50ミクロン以下のメンブレム構造上に複数個のエミッタを形成することに成功した。又この構造を用い2極での電子放射を確認した。
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Research Products
(5 results)