2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560304
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
高山 洋一郎 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (90336826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 孝之 兵庫県立大学, 工学研究科, 助手 (50336830)
前中 一介 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教授 (70173721)
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Keywords | マイクロ波電力増幅器 / ドハティ増幅器 / 増幅回路設計法 / Si MOSFET / 相互変調ひずみ |
Research Abstract |
ワイヤレス通信システムの高度化に伴い,最近,広ダイナミックレンジの高効率,低ひずみ特性を実現できる可能性のあるマイクロ波電力増幅器としてドハティ増幅器が注目されている.ドハティ増幅器は,B級動作のキャリア増幅器及びC級動作のピーク増幅器の2個の増幅器出力を直接接続して,低RFレベルでキャリア増幅器(CA)の特性を,高RFレベルでピーク増幅器(PA)の特性を取り出して,低RFレベルから高RFレベルにわたって良好な特性を得ようとする増幅器である.2個の増幅回路の出力は相互結合され,アイソレートされていないのが回路構成上の特徴である.このようなドハティ増幅器の動作は,これまで,各増幅器を理想電流源によりモデル化した単純な合成理論により説明されている.こうしたモデルは実際のマイクロ波増幅器動作の定量的な特性解析・設計に適用するには限界があった.本研究者らは,これまでに,特性の異なる複数個の増幅器を共通の出力負荷に直接接続した回路の一般的な電力合成条件を導いた.この条件を応用することにより,ドハティ増幅器の設計法を提案した.本研究文では,この設計法によりマイクロ波SiMOSFETドハティ増幅器の結合回路を構成し,マイクロ波シミュレータにより相互変調ひずみ特性に重点を置いてその詳細を検討し,ドハティ増幅器の振る舞いを明らかにして結合回路およびゲートバイス条件の影響について明らかにした.さらに,マイクロ波電力SiMOSFETにより800MHz帯2Wクラスドハティ増幅器を試作し,CAおよびPAのAM-AMおよびAM-PM特性および合成されたドハティ増幅器の相互変調ひずみ特性について詳細な評価を行い,各増幅器のゲートバイアス設定条件によりひずみ特性を最適化する指針を示し,マイクロ波ドハティ電力増幅器の良好な効率およびひずみ特性を確認した.
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Research Products
(1 results)