2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560308
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
野村 一郎 上智大学, 理工学部, 講師 (00266074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸野 克己 上智大学, 理工学部, 教授 (90134824)
菊池 昭彦 上智大学, 理工学部, 講師 (90266073)
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Keywords | レーザ / 超格子 / BeZnSeTe / BeZnCdSe / InP基板 / 超寿命動作 / ZnCdSe / タイプIIヘテロ接合 |
Research Abstract |
BeZnSeTeを活性層に用いたレーザ構造の開拓を進めた。本研究で提案したMgSe/BeZnSeTe超格子はBeZnSeTe活性層にキャリアや光を閉じ込めるバリア層として有効である。本年度はこの超格子の基礎特性の把握と高品質化を昨年度から引き続き行った。MgSe層とBeZnSeTe層の成長界面においてZn照射を行うと界面の急峻性が増加し、さらに発光特性も改善されることが示された。次に、これまでに得られた成果を基に発光素子を作製した。素子はBeZnSeTe量子井戸活性層をMgSe/BeZnSeTe超格子バリア層で挟み、nクラッド層にMgSe/ZnCdSe超格子、pクラッド層にMgSe/BeZnTe超格子を用いた構造とした。また、nクラッド層とn側バリア層とのタイプII接合によるヘテロ障壁を緩和するためにMgSe/ZnCdSe超格子グレーデッド層を導入した。グレーデッド層はバリア層に近づくに従いMgSe層厚比を40%から67%に増加させた構造とした。作製した素子に電流を注入したところ、波長530nm近傍に明るい緑色発光が観測された。さらに、直流電流を印加しながら素子の寿命特性を調べたところ1000時間以上経過しても殆ど劣化のない長寿命動作が得られた。 上記デバイスのp側コンタクト及び電極の安定性について調べた。オージェ分析の結果、コンタクト層と電極との間の構成元素の相互拡散はなく構造上安定であることが分かった。 MgSe/ZnCdSe超格子に高pドープ薄膜層を挿入する新p型ドーピング法について検討し、p型薄膜層をZnTeからZnSeTeに変えることで導電性が改善されることが示された。更にこの技術を発光デバイスに応用することで中心波長600nmにおいて橙色発光を得た。
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Research Products
(3 results)