2004 Fiscal Year Annual Research Report
システムLSI用不揮発性RAMの基本特性と応用に関する研究
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16560311
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
吉原 務 早稲田大学, 大学院・情報生産システム研究科, 教授 (60367175)
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Keywords | 電子デバイス・集積回路 / 回路設計・CAD / 記憶・記録 |
Research Abstract |
「システムLSI用不揮発性RAMの基本特性と応用に関する研究」について、書き換え耐性にすぐれ、書き込み時間の短い、不揮発性RAMとしてMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)が注目されている。 MRAMの通常の読み出し手法では、アクセスされるメモリセルのMTJ素子に流れる電流と基準電流との比較によりデータの"1"と"0"を判定する。この時の基準電流の設定は、データ"1"のMTJ素子の流す電流とデータ"0"のMTJ素子の流す電流の中間の値に設定する。この場合、基準電流の値は定電流発生回路等により発生される電流であり、実際にメモリセルに流れる電流と異なるプロセス過程を経る為、仕上がりばらつきの影響を受けた結果、それぞれが独立したばらつきを有する。このばらつきは、センスアンプの増幅に必要なメモリセル電流と基準電流の電流差を小さくし、読み出しマージンを低下させることになる。 本研究によるセルフリファレンス手法によれば、固定値的な基準電流もダミーメモリセルを用いずに、アクセスメモリセルのメモリセル電流自身から基準電流を発生し、読み出しを実施することで、場所依存性による影響を削除する他、同一リード系路での読み出し動作になることで、相補経路を用いず、アレイノイズを回避することができ、読み出しマージンを向上させることができる。
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