2005 Fiscal Year Annual Research Report
超微小磁気センサーの原理の素子試作およびMEMSへの応用
Project/Area Number |
16560319
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Research Institution | Salesian Polytechnic |
Principal Investigator |
吉澤 伸幸 サレジオ工業高等専門学校, 教授 (50106134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 寛 東北大学, 大学院・工学研究科, 客員教授 (00006157)
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Keywords | 磁界センサ / 電歪 / ΔE効果 / アモルファス薄帯 |
Research Abstract |
我々は、磁場の強さを周波数変化として検出するため水晶振動子などの電歪層と強磁性層からなるナビゲーションシステムに応用できる複合振動子を考案した。電歪層として水晶薄板(18×12mm、t=0.2mm)と圧電定数の高いLN(18×12mm、t=0.2mm)板を使用し、磁歪層はFe-B-Si系アモルファス薄帯(t=250μm)を水晶基板およびLN基板に接着した。複合振動子に交流電圧を印加し、周波数を走査して磁場中の共振周波数の変化を測定した。水晶に対してのLN感度は4.2倍、ΔEは3.3倍となり、この複合振動子による磁気センサの有効性が確認できた。 電歪層と磁歪層の接着層影響改善とダウンサイジング化(MEMS)のためにSiを基板とする固定端長さ(振動子長)100〜500μm、幅60μm、厚さ10μmの片持ち梁のFeCoZr系製膜磁気センサの試作を行った。試作センサ製作は(1)スタート基板(Si層)に(2)熱酸化膜作成、(3)Siエッチング、(4)熱酸化膜形成、(5)磁歪薄膜形成、(6)Siエッチング、(7)Siガラス陽極接合の工程で行った。 このデバイスの方位センサとしての評価を行うためレーザードップラー振動システム(Polytec社製)により、1)速度-周波数特性、2)振動子長-(速度変化率、振動子速度、速度変化)特性を求めセンサとしての有効性を確認した。 この結果、外部磁界変化に対し速度変化率、振動子速度、速度変化が認められ、感度は低いながら本研究の目的である超微小磁気センサ試作はMEMS技術を使用して可能であることを確認できた。
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