2006 Fiscal Year Annual Research Report
順序化した確率伝播に基づく復号アルゴリズムとそれに適する誤り訂正符号構成の研究
Project/Area Number |
16560324
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
山口 和彦 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (60220258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 欣吾 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (20029515)
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Keywords | 符号理論 / 誤り訂正符号 / 連接符号 / 低密度パリティ検査符号 / LDPC code / ターボ符号 / turbo code / 電子透かし |
Research Abstract |
シャノン限界に迫る性能を実現する,ターボ符号とターボ復号の組み合わせや低密度パリティ検査符号とSum-Product復号の組み合わせに対して,その実用化も考慮して軟入力軟出力復号のアルゴリズムの解析と最適化,とそれに適する符号クラスの解析,検討を行うことが目的である. 低密度パリティ検査符号の復号アルゴリズムに対する検討としてSum-Product復号などの信頼度伝播について解析検討を加えた.その信頼度に基づいてアルゴリズムを制御し復号性能を向上する方法を実現した.特にバースト誤りを発生するような通信路において復号誤り率,繰り返し回数(計算量)が大幅に改善することが示された.上記のSum-Product復号法にも適する低密度パリティ検査符号の符号化方法の検討として,検査行列の設計手法として不均一誤り保護能力のあるLDPC符号を提案し,理論的解析,および実験によってその性能を確認している.また,代数的な符号を元にランダムライクな符号へと変形し性能を向上させる手法を実現した. ターボ符号においては従来の代数的な符号として幅広く用いられているRS符号との直列連接するシステムを想定し,両者を一体化し,なおかつRS符号の復号は従来の復号アルゴリズムを利用する新しい.RS符号の復号アルゴリズムとして,誤り消失復号を利用する方式に拡張し性能の向上させた. 電子透かしへの適用を意識し,前年度作成した,低符号化率で高い誤り訂正能力を期待する非対称アダマール符号を電子透かしシステムに応用し,その結果を考察した.ターボ原理を利用することができることを示した.MCISなどで発表した.電子透かしへの適用を考えるにあたりその準備研究として電子透かし方式にそのものに対する問題も関連する周辺問題として検討を行った. 本研究により,実用の側面から,計算量や繰り返しの少ない復号法,応用に適した性能を実現しうる符号構成が実現でき,その一部については理論的な面からの解析も行うことができた.
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