2004 Fiscal Year Annual Research Report
超広帯域(UWB)微弱無線伝送のための多次元変復調・符号化技術の研究
Project/Area Number |
16560328
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐々木 重信 新潟大学, 工学部, 助教授 (20242399)
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Keywords | UWB / スペクトル拡散 / 多元接続 / 無線PAN / ジッタ / RAKE受信 |
Research Abstract |
本研究では,超広帯域(UWB)無線伝送を用いた短距離高速微弱無線ネットワーク実現のための信号設計法,受信技術および誤り制御技術を明らかにすることを目的とした。スペクトル拡散(SS)変調をUWB伝送むけに改良した多次元SS-UWB変調と受信技術の開発を目標とし,本年度はその基盤となるUWB変復調および多元接続技術の理論面からの基礎検討に重点をおき,以下の点について成果が得られた。 1.UWB微弱無線伝送における放射電力制限を考慮した占有帯域と伝送速度の関係を通信路容量の点から明らかにした。またUWB信号のピーク放射電力制限が伝送速度と受信性能に与える影響を明らかにした。 2.これまで知られている直接拡散(DS)変調などを用いたUWB伝送における多元接続性能の解析を行い,UWBのひとつであるインパルス無線型UWBにおいて,任意のパルス伝送間隔における多元接続干渉を正確かつ簡易に近似する手法を開発した。誤り率特性を求め,シミュレーション結果とよく一致することを確認した。 3.マルチコード型多次元SS-UWB変調および受信技術の検討を進めるもととなる以下の技術の検討を行った。 (1)DS-UWBを拡張したDS-マルチバンドUWB変調を提唱し,基本的な性能評価を行った。 (2)マルチコード型DS-UWB伝送について,無線PAN環境における性能を,受信側のRAKE受信を考慮に入れ,シミュレーションにより誤り率特性を求めた。 4.DS-UWB変調に対する受信機構成法を検討した。マルチパス環境を考慮し,その中で性能を改善するRake(レイク)受信の性能評価を理論とシミュレーションにより行った。ここでは,強度の高いいくつかのパスを合成する選択Rake受信の性能を解析し,パス合成法の違いが受信性能に与える影響を明らかにすると共に,パルス発生器などで生じるジッタが性能に与える影響を解析・評価した。
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Research Products
(11 results)