2004 Fiscal Year Annual Research Report
線形符号の重み構造解析及び誤り特性の良い符号探索に関する研究
Project/Area Number |
16560337
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤原 融 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (70190098)
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Keywords | 線形符号 / 最小重み / 局所重み分布 / トレリス構造 / 記号位置置換不変性 |
Research Abstract |
線形符号の局所重み分布の効率がよい計算法の開発を行った.記号位置置換を活用するため部分符号の剰余類を局所距離分布への寄与が同一のもので分類する方法を基本とした計算法を開発した.さらに,トレリス構造を活用して,計算量の削減を図り,半分程度に削減した.また,剰余類内での記号位置置換不変性を有効に用いる方法も考案した.BCH符号やリード・マラー符号では,拡大符号のほうが広いクラスの記号位置置換不変性をもち,所距離分布の計算が容易になる.これらの符号について,拡大符号から元の符号の局所距離分布を計算する方法を考案した.開発した計算法により,符号長127の情報記号数50以下の原始BCH符号やその拡大符号,符号長128,3次のリード・マラー符号などの重み分布を求めた.さらに,線形符号とその偶部分符号の局所重み分布の関係も明らかにした. 重み分布そのものを計算するのが困難な符号について,最小重みの符号語数を求める方法を検討し,最小距離10程度の符号の最小重み符号語数を計算するプログラムを作成した. 誤り特性のよい符号の探索に関しては以下のように準備をはじめ,いくつかの成果が出始めている.リード・ソロモン符号は同じ符号長,情報記号数のうちで最小距離が最大であるので,その2元イメージのうちに,最小距離が大きい符号が含まれている可能性が高い.このクラスを含め,探索を始めた.復号複雑度も重要な符号の評価尺度であるため,探索にあたっては再帰的最尤復号法の復号複雑度が小さいことも探索条件としている.有限体GF(256)やGF(64)上の符号について探索を行い,連接符号の内部符号として適当な(64,40)符号として,いくつかよい符号をみつけることができた.
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Research Products
(2 results)