2005 Fiscal Year Annual Research Report
都市エネルギーシステム計画におけるモデル分析手法に関する研究
Project/Area Number |
16560352
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐伯 修 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20252596)
|
Keywords | 最適化 / エネルギーシステム / モデル分析 / 内点法 |
Research Abstract |
平成17年度の成果は以下のとおりである. 1.アルゴリズムの検討 平成16年度に行っていたアルゴリズムの高速化に関する検討を継続して行った。本研究で対象とするエネルギーシステム最適化問題には,ブロック内の変数のみに影響する制約と複数のブロックの変数に関係する制約があるが,その構造を利用した部分構造反復法により高速化する際,多くの場合で数値不安定な状況が発生することが今までの研究によりわかっている.本年度は,その数値不安定性に対する改良手法の検討を行い,前の計算サイクルにおける全体の情報を利用することによって,部分構造反復法の利用回数を増やせることを示した. 2.モデル化の検討 混合整数計画問題として定式化されたエネルギーシステム運用最適化問題において,さまざまな需要に対する提案手法の効果について検討を行った.今年度の研究によって,同一の構造を持つ右辺値の異なる多くの問題に対して,最適面の大きさがどのようになっているかを調べ,最初の緩和問題の最適面が広くなっているほうが提案手法が有効に動作することを確認した.また,計算時間に大きな影響を与える変数に対する検討を行った. 3.大規模問題の解法の検討 本研究の対象モデルに対して、有効なヒューリスティック手法の検討に着手した.簡単なアルゴリズムによって得られた実行可能解と最適化手法を用いた解での相違点について調査した.また,アルゴリズムの並列化についても検討を行い,提案手法を複数の計算機で実行する手法を提案し,高速化可能であることを示した.また数値実験によってブロック数が大きいほど並列化による時間短縮は大きくなることを確認した.
|