2004 Fiscal Year Annual Research Report
介護支援インテリジェント光センシングシステムの開発
Project/Area Number |
16560362
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
武藤 真三 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (10020497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森澤 正之 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教授 (30220049)
本間 聡 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (70362085)
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Keywords | プラスチック光ファイバ(POF) / 光呼吸状態センサ / 光排尿・排便センサ / 介護・看護支援 / 無呼吸症候群 / POF型光鮮度センサ / POF型光無音声マイクロホン / インテリジェント化 |
Research Abstract |
(1)「POF光呼吸状態センサ」の開発 本研究では、先ず、「寝たきり老人・病人の呼吸状態や睡眠時無呼吸症候などをモニターできるプラスチック光ファイバ(POF)センサの開発」について研究した。呼気中の水分で膨潤するセルロース/ポリマー混合系をクラッド層とし、かつ、リーキー・導波変換型にしたPOF型光呼気センサヘッドを開発した。このセンサヘッドと光源にLED,検出にホトダイオードを用いる極めて安価なPOF光呼吸状態センシングシステムで、体調異常時の速い呼吸や咳き込みなどの異常呼吸、無呼吸症による呼吸停止の素早い検出が可能となり、介護・医療応用への高い可能性を得ることができた。 (2)「POF型排尿・排便状態光センサ」「POF型光鮮度センサ」の開発 次いで、寝たきり老人・病人の介護支援用の2つ目として、「排尿・排便状態光センサの開発」を目指してアミン類に対して膨潤するポリマーをセンシングクラッド層とするPOF型光アミンセンサヘッドの開発に取り組んだ。これによって濃度0.3%付近のアミン・アンモニア蒸気検出まで可能という時点まできているが、尿中アンモニア濃度は0.02〜0.03%程度なので感度の更なる改善について現在検討をしている。なお、現時点での性能を利用すると魚介類などの鮮度劣化に伴うアミン発生の検出には応用でき、POF型光鮮度センサとして応用可能である。 (3)「POF型光無音声マイクロホン」の開発 声帯機能疾患などで言葉を発することができない人のために「POF型光無音声マイクロホン」の開発にも取り組んだ。これは(1)のPOF型光呼気センサをベースにしたもので、センシングクラッド層の応答をさらに速くするポリマー材料の検索とマルチセンサヘッド化によって、口の形状による呼気強度分布をPOFセンシングする原理に基づく。この信号のニューラルネットワーク処理により、現在、無音声母音の認識率が約80%を超えており、更なる改良を加えれば、これまでにない「光ファイバ光無音声マイクロホン」として利用できる可能性がある。 以上が現時点での研究成果で、今後さらに発展させ、インテリジェント光センシングシステム化につなげたい。
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Research Products
(4 results)