2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560386
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
久保 智裕 The University of Tokushima, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20205123)
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Keywords | むだ時間システム / 最適レギュレータ |
Research Abstract |
本研究では、もだ時間システムに対する最適レギュレータ構成法を検討するとともにその性質を調べ、実用的な制御システム設計法として提案することを目的としています。平成19年度は特に、複数の時変むだ時間を含む不確かなシステムに対するLQR性保証制御の適用について研究を行いました。制御対象のパラメータが不確かさを含む場合でも、評価関数の重みが不確かになることを許し、そこに制御対象のパラメータが持つ不確かさを吸収させることによって、固定的に定めたフィードバック制御が常に最適レギュレータとなるようにすることができる場合があります。これをLQR性保証制御と呼んでいます。LQR性保証制御は、制御対象のものパラメータが不確かであっても、あるクラスの入力側非線形静的摂動や線形動的摂動に対するロバスト安定性や低感度特性など、最適レギュレータがもつ制御系としての望ましい性質を持つことが保証されます。むだ時間を含む制御対象に対するLQR性保証制御はこれまでむだ時間がひとつで、しかも時間的に変動しない場合についてのみ検討されてきました。しかし産業応用上重要な制御対象の中には、時変むだ時間を含むシステムがしばしば見られます。そこで平成19年度の本究では、互いに独立な複数の時変むだ時間を含むシステムに対してLQR性保証制御が構成できることを示し、またそれが上記と同様の優れたロバスト安定性をもつことも示すことができました。
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Research Products
(2 results)