2004 Fiscal Year Annual Research Report
ロバスト適応制御理論に基づくカオス暗号通信システムの安全性解析に関する研究
Project/Area Number |
16560390
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
松尾 孝美 大分大学, 工学部, 教授 (90181700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 修 大分大学, 工学部, 教授 (00303016)
末光 治雄 大分大学, 工学部, 助手 (50162839)
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Keywords | 適応制御 / 相対次数 / パラメータ推定 / ロバスト制御 / 暗号器 / 復号器 / ニューラルネットワーク / 動特性 |
Research Abstract |
相対次数と零点を自由に指定できる暗号器の構造解析を行うと供に,伝送信号のむだ時間と高周波ノイズにロバストなslave systemの設計条件を導いた.また,master systemの構造が既知で,パラメータの一部が未知の場合に,適応復号器をRiccati方程式に基づくパラメータ調整アルゴリズムを用いて設計し,復号化可能条件を導出することにより,カオス暗号システムのセキュリティの検証を行った.これらの結果については,International Journal of bifurcation and Chdasに掲載された.さらに,ロバスト制御の手法を用いて,暗号システムの伝送時間遅れに対する安定性の改善を行うとともに,パラメータ誤差からくるセキュリティ向上の可能性について議論し,音声信号への応用についてもシミュレーションを行い,結果については,計測自動制御学会制御部門大会にて講演発表した.一方,星野がニューラルネットワークの学習機能の基礎解析を行い、パラメータ調整機能の動特性を明らかにし,未知システムに対する同定問題への応用を行った.ただし,当初予定していた暗号文攻撃,既知平文攻撃,選択平文攻撃,選択暗号文攻撃などの条件とパラメータ同定法との関連づけを行い,統一した安全性解析の基準を構築する点については,現在も研究進行中であり,まだ十分な結果にはいたっていないので,翌年も引き続き検討する予定である.
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Research Products
(2 results)