2004 Fiscal Year Annual Research Report
制御論的アプローチによる最適スプラインの理論およびその応用
Project/Area Number |
16560393
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
狩野 弘之 東京電機大学, 理工学部, 教授 (00246654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 寛之 東京電機大学, 理工学部, 講師 (10349798)
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Keywords | 最適平滑化曲線 / Bスプライン / スプライン曲面 / 線形制御システム / 文字フォント / 輪郭モデリング |
Research Abstract |
1.曲線の最適設計理論:正規化された一様Bスプラインを基底関数として,最適な内挿および平滑化曲線を設計する理論を構築した.各々の最適曲線の存在条件を導き,内挿曲線と平滑化曲線との関係を論じ,また設計のためのアルゴリズムを導出した.さらにデータの個数が増加したときの曲線の漸近的性質,およびデータにノイズを含むときの曲線の統計的性質を明らかにした.一方,連続時間および離散時間の線形制御システムを導入して,平滑化曲線の設計問題をこれらのシステムの最適制御問題として定式化し,最適解の存在条件および解の計算アルゴリズムを導いた. 2.草書体文字・文字列の生成への応用:平滑化曲線の応用として,書道に見られるような草書体文字や文字列を生成する方法を示した.この方法は,仮想筆記具が3次元運動をしたとき仮想筆記面との交差領域の軌跡としてストロークに太さをもつ文字や文字列が生成されるとの考えに基づいており,運動軌道の平滑化によって草書体の文字や文字列が生成できた.また,仮想筆記具が把持されるアームのダイナミクスを考慮した方法も導入した. 3.周期曲線の最適設計理論と応用:曲線の設計理論をベースとして,周期曲線の最適設計理論および計算アルゴリズムを構築した.この理論は,曲線の両端点に拘束条件を加え,さらにラグランジュの最適化法を用いることによって導出した.その周期曲線は2次元輪郭モデリングに応用することができ,クラゲのデジタル画像を用いて,その輪郭モデルを構成することができた. 4.曲面の最適設計理論:曲線(1次元)の設計理論を曲面(2次元)の最適設計理論へと拡張し,同時に設計アルゴリズムを導いた.また曲線の場合と同様に,データ点が増加したときの漸近理論やデータノイズに対する統計的性質も導いた.曲面設計の応用として,デジタル画像の拡大問題を検討した.
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Research Products
(2 results)