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2005 Fiscal Year Annual Research Report

混和材を用いたコンクリートにおける塩害-中性化の複合劣化進行予測手法の構築

Research Project

Project/Area Number 16560397
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

佐伯 竜彦  新潟大学, 自然科学系, 助教授 (90215575)

Keywords塩害 / 中性化 / フライアッシュ / 高炉スラグ微粉末 / 拡散係数 / 固定化 / C-S-H
Research Abstract

本研究は,混和材を用いたコンクリートにおける塩害-中性化の複合劣化進行予測手法構築を目的としており,その予測手法を構成するモデルについての検討を行った.具体的検討内容と成果は,以下の通りである.
1.フライアッシュおよび高炉スラグ微粉末に水酸化カルシウムを添加したペーストを用いて実験を行い,混和材が生成するC-S-Hの組成を基礎的に検討した.その結果,生成するC-S-HのCa/Si比は,水和の程度および水酸化カルシウム量に依存して経時変化することを明らかにした.さらに,Ca/Siモル比を推定するモデルを提案した.
2.混和材の水和により生成するC-S-Hの塩化物イオン固定量を把握するため,混和材の種類・置換率・材齢の異なる硬化体での固定化量,さらに試薬合成したC-S-Hにおける固体化量を測定し,C-S-Hの組成の影響について検討した.その結果,C-S-Hの塩化物イオン固定量はCa/Si比によって変化することを明らかにし,C-S-Hの組成の影響を考慮した固定化モデルを提案した.
3.混和材がコンクリートの塩化物イオン浸透に及ぼす影響について検討するため,内部組織と塩化物イオン拡散係数の関係についての実験的検討を行った.その結果,これらは混和材の種類や置換率に影響されること,さらに炭酸化の影響が大きいことが明らかになった.また,塩化物イオンの移動経路に関係すると考えられる空隙量と硬化体内部の表面積を用いることで,拡散係数を評価できた.さらに,水和生成物の表面積,空隙量により拡散係数を推定する式を提案した。
4.上記1〜3の成果に基づき,フライアッシュや高炉スラグ微粉末を用いたコンクリートの塩害-中性化複合劣化予測手法を構築した.予測手法は,特定の条件下では精度良く劣化進行をできたが,より広範囲な条件における適用に課題を残した.これは,予測手法を構成する要素モデルの精度に起因するものと考えられた.

  • Research Products

    (6 results)

All 2006 2005

All Journal Article (6 results)

  • [Journal Article] フライアッシュが生成するC-S-Hの組成に関する基礎的研究2006

    • Author(s)
      佐伯竜彦
    • Journal Title

      セメント・コンクリート論文集 No.59

      Pages: 8-13

  • [Journal Article] CHLORIDE IONS DIFFUSIVITY AND MICRO-STRUCTURE OF CONCRETE MADE WITH MINERAL ADMIXTURES2006

    • Author(s)
      T.Saeki
    • Journal Title

      Proc. of International RILEM-JCI Seminar, Dead Sea, Israel (掲載決定)

  • [Journal Article] 混和材を用いたセメント硬化体における塩化物イオン固定性状2005

    • Author(s)
      佐々木謙二
    • Journal Title

      コンクリート工学年次論文報告集 Vol.27, No.1

      Pages: 691-696

  • [Journal Article] 混和材を用いたモルタルの塩化物イオン拡散性状と内部組織2005

    • Author(s)
      品田健太
    • Journal Title

      コンクリート工学年次論文報告集 Vol.27, No.1

      Pages: 697-702

  • [Journal Article] A model to predict the amount of calcium hydroxide in concrete containing mineral admixtures2005

    • Author(s)
      T.Saeki
    • Journal Title

      Cement and Concrete Research Vol.35

      Pages: 1914-1921

  • [Journal Article] セメント系硬化体の細孔構造と塩化物イオン拡散係数の関係に関する検討2005

    • Author(s)
      佐々木謙二
    • Journal Title

      コンクリート構造物の補修,補強,アップグレード論文報告集 Vol.5

      Pages: 275-280

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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