2004 Fiscal Year Annual Research Report
電気炉酸化スラグ骨材を用いた既存コンクリートの耐久性に関する研究
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16560402
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| Research Institution | Aichi Institute of Technology |
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Principal Investigator |
森野 奎二 愛知工業大学, 工学部, 教授 (20064933)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩月 栄治 愛知工業大学, 工学部, 講師 (10278228)
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| Keywords | 電気炉酸化スラグ / 骨材 / コンクリート / 耐久性 / 膨張 / ひび割れ / 海岸暴露 |
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| Research Abstract |
電気炉酸化スラグ骨材は、コンクリートに使用することのできる骨材として平成15年6月にJIS A5011-4「コンクリート用スラグ骨材-第4部 電気炉酸化スラグ骨材-」として制定され、その使用が期待されている。しかし、このスラグ骨材に関しては、水和により膨張崩壊の危険性があるとして、コンクリート用骨材には使用困難とされてきた長年の経緯がある。そのため、真に安定な骨材であるかどうかを明らかにすることを目的として、以下の耐久性に関する調査・検討を行った。具体的には以下の試験を行った。
(1)1992年から1995年にかけて随時、基礎研究と合わせて試験施工してきた工場敷地内のコンクリート舗装道路、建物基礎、コンクリート製品などの外観観察を行った、約10年経過しているが、ひび割れ、ポップアウトなどの異常は見られなかった。一部の磨き製品に僅かに錆びが発生しているものが見られたが以前に行った時の状態からの拡大は見られなかった。
(2)1995年から9年間、波浪の激しい三重県志摩町和具漁港海岸の消波コンクリートブロックに固定して暴露してきた供試体を回収した。海岸暴露期間9年間の外観目視観察、顕微鏡観察及び強度・弾性係数測定を行った。その結果、ひび割れ、欠損などの異常はなく、また強度低下はなく逆に増進がみられた。供試体には海洋生物が顕著に付着しており、この骨材の生物への悪影響の無いことも確認できた。以上は、骨材製造会社の星野社長や渕上専務等の協力を得て、順調に調査・回収を行うことが出来た。
(3)1993年から2002年にかけて作製し実験室に貯蔵している電気炉酸化スラグ骨材と普通骨材(岩石)使用コンクリート供試体の膨張率を測定し、比較・検討した。10年後において急冷スラグはまったく膨張はみられなく、水冷スラグと徐冷スラグにやや膨張がみられたが、最高値で0.034%であり、問題はなさそうであった。
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