2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560404
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Research Institution | Akashi National College of Technology |
Principal Investigator |
江口 忠臣 独立行政法人国立高等専門学校機構明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 講師 (20232944)
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Keywords | 建設車両用タイヤ / 空気圧 / 垂直応力 / せん断応力 |
Research Abstract |
本研究の目的は,新しい締固め方法を開発するため,建設車両用タイヤを用いた転圧実験結果より,厚層におけるまさ土の面荷重とせん断応力による転圧機構を考察するとともに,その締固め効果について検討することである.その結果,建設車両用タイヤによる転圧は空気圧と軸荷重の組合せによって深層部まで応力伝播が可能であることがわかった。重ダンプトラックの複輪構造によって圧力球根が深層部に到達することが推定された。また,建設車両用タイヤの特徴である走行に伴う地盤変形によるせん断応力の発生によって土のダイレイタンシー効果を発生させ,まき出し全層にわたって有効な締固めが達成されている. 大型建設車両に装着されているORタイヤを用いて,踏圧面を確保しながら軸荷重との組合せによる厚層転圧方法についての検討を行った.実用技術として確立されれば,高効率施工に寄与するとともに,省エネルギーによる環境負荷低減および既存建設機械の有効活用につながるものと考える.以下に本研究によって得られた知見を示す. (1)ORタイヤ接地圧は深さ方向に対して急激に減衰しているが,軸荷重が大きくなるほど接地面と地中との応力比が大きくなる傾向は顕著に現れており,軸荷重を増加させることによって深層1m付近では垂直応力増加が十分に見込めると同時に応力比の深さ方向変化が小さくなる. (2)供試地盤の拘束圧縮識結果と複轍寺算定垂直応力から求められる重ダンプトラックによる締固め度は,転圧10回目には多数の車両がまき出し深層部において85%付近まで達すると推定できる。 (3)砂質土のせん断特性を考えた場合,土のダイレイタンシーにより締固め効果が現れ,せん断応力を考慮した締固めモデルを用いれば,垂直応力のみで評価した場合と比較して締固め度は実タイヤ転圧試験において3%程度大きく算定される.この値は実験範囲内の軸荷重による締固め度上昇幅を上回っている.
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Research Products
(3 results)