2004 Fiscal Year Annual Research Report
廃水のオゾンおよびオゾン・過酸化水素処理における活性酸素種等の挙動に関する研究
Project/Area Number |
16560479
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山田 春美 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40089123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津野 洋 京都大学, 工学研究科, 教授 (40026315)
日高 平 京都大学, 工学研究科, 助手 (30346093)
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Keywords | オゾン / 過酸化水素 / ヒドロキシルラジカル / DOM |
Research Abstract |
チューブタイプリアクターを用い、オゾン、ヒドロキシル(HO)ラジカルとフルボ酸、天然有機物(NOM)、2次処理水、最初沈殿池越流水などの様々な種類の溶存有機物質(DOM)との反応機構を実験とモデルにより検証した。得られた成果を以下に示す。 1.オゾンとDOMとの直接反応には超急速、急速、緩速の3段階の連続する反応がある。 2.反応モデルには既に提案されているSBHモデルを基に、3段階のDOM(DOM_0,DOM_1,DOM_2)とそれぞれのオゾンとの2次反応速度定数k_0,k_1,k_2,とに分けることによってオゾン直接反応とHOラジカルとの反応を組み込んだ。 3.モデル解析により、k_0は2.7×10^4〜4.3×10^4 M^<-1>s^<-1>、k_1は3.5×10^2〜1.1×10^3 M^<-1>s^<-1>、k_2は3.8×10^<-2>〜4.1×10^<-2>M^<-1>s^<-1>を得た。 4.オゾンとの直接反応でDOM_0,DOM_1はDOMの種類に寄らず、投入オゾン量の約10%を消費した。 5.初期反応においては約10オーダ大きいHOラジカルの生成がpPCBの減少から確認された。すなわち、初期の1秒間でのRct値は10^<-6>で、続く反応のRct値は10^<-7>であった。 6.HOラジカルとDOM(フルボ酸、NOM、2次処理水、最初沈殿池越流水中)の2次反応速度定数は0.94〜1.6×10^8 M^<-1>s^<-1>であった。 7.実験データのモデル解析から、オゾンとの直接反応で開始されたラジカル連鎖反応のDOMの割合はフルボ酸で28%、NOMで50%、2次処理水で10%であった。 8.ラジカル連鎖反応を促進したDOMの割合は実験を行ったDOM中、約30%で一定であった。 9.オゾンとDOMとの直接反応により生成されるオゾナイドラジカルがオゾンの分解とHOラジカルの生成におおきな影響を与えることがわかった。
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