2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560486
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
宗宮 功 龍谷大学, 理工学部, 教授 (60025947)
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Keywords | 汚水処理 / 接触担体 / 基質摂取速度 / 微生物増殖特性 / 好気性生物処理 / 微生物剥離特性 / 剥離定数 |
Research Abstract |
生物接触酸化処理法で利用される接触担体の設計指針ならびに利用方法の規格についてはまとまった指針が示されていない。経験的に水体積の何%投入といった値が用いられている。 本年は担体機能を微生物の増殖特性と担体の流動特性とから把握するための解析・定量手法の開発に主眼を置いた。そこで、実施設の処理過程で利用されている中空型担体を施設設計業者から譲り受け、さらに流動特性向上を目的とした新アイディアを加味した新型担体の製造を依頼し、作成した。これらを用いて担体表面への微生物生育特性並びに剥離特性を把握する基礎実験を実施した。基礎実験では、人工下水を用い、回転攪拌フラン器を用いたビーカーテストを繰り返し実施し、生物の繁茂状況や繁茂した微生物群による基質分解特性、並びに酸素消費特性を把握し、経時的な付着微生物量の変化を定量化する手法の開発を試みた。さらに、担体からの付着微生物群の剥離速度乗数を定義してその値を求め、微生物の増殖と剥離の関係を具体的な数値として定量化することを試みた。他方では、旋回流動する流体中で、微生物担体としてもっとも生物活動が効果的に発露する形状や担体表面積などを求めるため、20リットルの旋回流動槽2基を作成し、上記2種類と他に市販浮遊担体4種類を入手して、その中で旋回流動させ、個々の流動特性(特に回転頻度や角度分布)を計測し、担体形状による流動特性を評価した。一方で、購入した高精度クイックマイクロスコープを用いて、人工下水による生物培養実験での担体表面での生物増殖状況を確認し、別途購入したソフトエアーを活用して顕微鏡映像をコンピュータに取り込み、経日的に繁茂する状況をデータとして残すことを試みた。次年度は、担体上の微生物膜厚と担体の適正形状とについて実験的検討を試みる。
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