2006 Fiscal Year Annual Research Report
VNC概念による上下水道施設における病原性微生物感染リスクの再評価に関する研究
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16560488
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| Research Institution | Hachinohe National College of Technology |
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Principal Investigator |
矢口 淳一 八戸工業高等専門学校, 建設環境工学科, 教授 (80342450)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 仲一郎 八戸工業高等専門学校, 建設環境工学科, 助手 (70099761)
福士 謙介 東京大学, 環境研究安全センター, 助教授 (30282114)
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| Keywords | VNC / 生菌 / 全菌 / 塩素消毒 / BacLight / CTC / DVC / 次亜塩素酸ナトリウム |
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| Research Abstract |
生活排水処理施設におけるVNC状態の細菌の調査では、青森県内T終末処理場の曝気槽流入水、最終沈殿池流出水及び処理水を調査した。3つのサンプルとも5つの細菌数計測方法で測定した細菌数はほぼ同数で、生理的活性のある細菌を測定した4つの方法でも細菌数に僅かしか違いがなかった。全菌数と活性のある細菌数の差は小さく、1オーダー以内だった。また、全菌数も活性のある細菌数も、最終沈殿池流出水は曝気槽流入水よりも1オーダー少なく、処理水は4オーダー少ないという結果になった。生理的活性のある細菌を計測する方法では、BacLight法以外全て全菌数に対する比率は40%前後となっており、活性のある細菌の割合が高かった。
VNC状態の細菌に対する塩素消毒効果は、大腸菌Escherichia coli(JCM1649^T)を使用して検討した。塩素剤として次亜塩素酸ナトリウム溶液(和光純薬)を使用し、20℃、pH7.2、接触時間1〜2分間の条件で残留塩素濃度0.1mg/L〜1.2mg/Lの範囲で実験した。全菌数は塩素処理前、処理後ともにほぼ同数で1×10^7〜1×10^8個/mLの範囲だった。一方、培養法で計測された大腸菌数は塩素処理前では全菌数より少なく1×10^6〜1×10^7個/mLで、処理後では1×10^1〜1×10^3個/mLの範囲となり、処理前に比べて3〜6オーダー低い値となった。生理的活性のある細菌を計測する4つの方法で求めた大腸菌数は、培養法による生菌数の変化とは大きく異なり、塩素処理前に比べて処理後は1〜3オーダー程度しか菌数の変化がなかった。塩素処理に伴う不活化率とCT値(残留塩素濃度と時間の積)の関係から求めた不活性速度定数kは、生理的活性のある細菌を計測する4つの方法とも大差が無く、R2Aやm-Endo培地による培養法の1/2〜1/3程度であった。
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