2005 Fiscal Year Annual Research Report
定着を必要としない制震装置を組み込んだRC造耐震補強システムの開発
Project/Area Number |
16560497
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河野 進 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30283493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 史夫 京都大学, 工学研究科, 教授 (50026267)
田中 仁史 京都大学, 防災研究所, 教授 (20132623)
西山 峰広 京都大学, 工学研究科, 助教授 (50183900)
佐藤 裕一 京都大学, 工学研究科, 助手 (20293889)
金尾 伊織 京都大学, 工学研究科, 助手 (80372564)
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Keywords | 耐震補強 / 居ながら補強 / 無アンカー施工 / 自己復元性 / エネルギー吸収要素 / 自己圧着ブレース / 既存不適格RC造建築物 / 損傷制御 |
Research Abstract |
本研究では、建物を継続使用しながら補強可能なように定着を必要としない装置を配した耐震補強技術の開発を行う。特に、(1)改修工事費の削減(2)地震被害後の修復の容易性(3)建物機能維持(4)居ながら補強(5)補強工事期間の短縮(6)補強設計期間の短縮、の6課題を満足するような技術開発を行うことを目的とする。具体的には,以下の目標を設定した。 ・上に示した改修工事の6課題を満足する為の第1段階として、アンカー工事を必要としない補強形式の改修方法を数種類提案する。一つは、現在開発中の圧縮型ブレースを発展させる構造形式であり、もう一つは引張ブレースと制震要素を枠内に埋め込んだ構造形式とする。 ・提案した改修方法の構造特性を確認するための実験を行い、耐力と変形性能を確認する。また、圧着により既存架構の局部的な破壊が生じないことを確認する。 ・提案した改修方法の設計法を提案し、改修工事の6課題を満足することを確認する。 2005年度には,計画に従い以下の研究内容を遂行した。 ・自己圧着型コンクリートブレースを用いた構造形式では、連層式にX型ブレースを配して抵抗機構が層のせん断型から全体の曲げ型に変化した場合の構造形式の水平力抵抗機構の解明を行い,せん断型から全体曲げ降伏型までの設計手法の見直しを行った。 ・制震要素と変形復元要素を組み込んだ枠付鉄骨ブレース形式では、座屈拘束を施したPCより線の開発を行い,引張ブレースが水平力に対して抵抗する抵抗機構を提案した。 ・数値解析では、米国で実施されたハイブリッド接合部に関する実験結果をもとに現在開発中の複数ばねモデルを用い、コンクリート・普通鉄筋・PC鋼材をそれぞれの復元力特性を有するばねで置き換えたマクロモデルの開発を行った。
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Research Products
(5 results)