2005 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリート系部材内部の応力分布の測定技術の開発とコンクリート構成則への適用
Project/Area Number |
16560505
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
塩屋 晋一 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (80170851)
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Keywords | コンクリート / 構成則 / 破壊基準 / 鉄筋コンクリート / 鋼管コンクリート / 有限要素解析 / 圧縮応力分布 / 三軸圧縮 |
Research Abstract |
既往のコンクリートの構成則を検証する目的で一軸圧縮力を受ける角形鋼管コンクリート柱の三次元弾塑性有限要素解析を行った。昨年度と今年度に測定しているコンクリートの直圧縮応力分布と解析による応力分布を比較して検証した。 三次元弾塑性有限要素解析 解析変数は内部摩擦角,ポアソン比,関連流れ則および非関連流れ則である。 コンクリートの圧縮領域の破壊基準はDruker-Pragerの破壊基準に従うものとし,引張領域はテンション・カットオフと引張軟化およびせん断保有を考慮した。塑性ひずみのベクトルは破壊基準に基づく関連流れ則と非関連流れ則を用いた。関連流れ則では,内部摩擦角φを13°,19°,30°で変化させた。非関連流れ則ではφを30°の1種類として,膨張角ψを15°,20°,25°と変化させた。摩擦角φと膨張角ψが等しい場合が関連流れ則に従っていることになる。ポアソン比を0.2と0.4の2種類とした。鋼管の降伏基準はVon Misesの基準として一般的な弾塑性材料とした。 以下のことが明らかになった。 (1)鋼管の内部のコンクリートの直圧縮応力分布の性状は,コンクリート内部摩擦角を30°として関連流れ則による解析の方が実験の分布の性状に近づく。しかし,最大強度や最大強度以降の平均の応力-ひずみ関係については,実験値を説明できなかった。この原因としては,解析では柱幅の中央のコンクリートに対する鋼管の横拘束を過大に評価していることが考えられる。今後は鋼管のひずみや変形性状に基づく検証が必要である。 (2)ポアソン比については大きくした方が鋼管のコーナーで応力が突出する内部の応力分布性状に近づく。しかし,ポアソン比だけで内部の応力分布性状を説明できる状況ではなかった。 (3)非関連流れ則については,非関連性を強めると,鋼管のコーナーで応力が突出する内部の応力分布性状を説明できなくなる。
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Research Products
(1 results)