2005 Fiscal Year Annual Research Report
RC部材とS部材で構成されるハイブリッド構造接合部の変形性能評価法の確立
Project/Area Number |
16560515
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
西村 泰志 大阪工業大学, 工学部, 教授 (10102998)
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Keywords | S部材 / RC部材 / ハイブリッド構造 / 切替え部 / 応力伝達 / 局部変形 / 終局耐力 / 履歴性状 |
Research Abstract |
本研究は、S部材とRC部材が直列的に結合される切替え部の抵抗機構に基づく耐力評価法の確立および切替え部を含む部材の変形性能評価法を検討したものである。 既往の著者らの研究結果を踏まえ、鉄骨フランジ面に作用する支圧力および摩擦力は、反作用として鉄筋コンクリート部分の隅角部に向かう力となり、鉄筋コンクリート部分ではトラス機構、アーチ機構および摩擦機構を形成して外力に抵抗する抵抗が示された。この抵抗機構に基づいて耐力評価式が提案されている。 これらの提案式の妥当性を明らかにするために4体の試験体が計画された。これらの試験体は、応力伝達機構が明らかになるように、鉄骨フランジにテフロンシートを貼付した試験体、鉄骨フランジ外面とコンクリートが接触しないようにしたスリットを設けた試験体および鉄骨フランジ内面からの応用伝達をなくした試験体である。なお、比較のために鉄骨フランジ面に何も施していない試験体も計画されている。基準となる試験体は、RC断面が200×300mm,主筋は、D16(SD295)を圧縮および引張側に各4本ずつ配筋している。せん断補強筋はD6(SD295)を使用し、せん断補強筋比は0.64%である。S部材は、公称寸法がH-200×100×5.5×8(SS400)である。RC部材に埋込まれるS部材の長さは、300mmである。切替え部を含む部材としての変形だけでなく、切替え部の鉄骨とコンクリートとの相対変形、鉄骨、主鉄筋およびせん断補強筋の主要な箇所のひずみが測定された。 これらの試験体の破壊性状から提案された応力伝達機構および抵抗機構の妥当性が示された。また、平成16年度に提案した切替え部の局部変形を含む部材の変形性能を評価する力学モデルの妥当性を検討した結果、本力学モデルで切替え部を含む部材の変形性能を比較的良く評価できることが示されている。
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Research Products
(3 results)