2006 Fiscal Year Annual Research Report
熟年・高齢期における在宅生活への人的支援を醸成する場の計画
Project/Area Number |
16560552
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Research Institution | Bunka Women's University |
Principal Investigator |
浅沼 由紀 文化女子大学, 造形学部, 助教授 (50350202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢田 知子 文化女子大学, 造形学部, 教授 (40060818)
宮宇地 一彦 文化女子大学, 造形学部, 教授 (30350200)
丸茂 みゆき 文化女子大学, 造形学部, 助教授 (50257086)
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Keywords | 高齢期 / 熟年期 / 人的交流 / 地域生活 / 生活支援 / 都市居住 / 生活行動 |
Research Abstract |
本研究は、熟年・高齢期を迎えた生活者が構築している人的環境とその交流空間の実態から、生活全体に占める住居や近隣地域での生活ウエイトを把握し、住空間から近隣地域空間までの連続する日常生活空間における交流空間の位置づけを明確化した上で、住居・住宅地計画及び近隣地域計画の視点から、人的支援を醸成する「場」の具体的な空間提案を行うことを目的としている。今年度行った研究の成果は以下に示す通りである。 (1)都市的利便性を有し商店街に接する一般的住宅地である東京都品川区中延三丁目全域の45歳以上居住者に対して、地域内での日常生活行動や施設利用とそれに伴う交流、地域活動状況等に関するアンケート調査を実施し、329名から回答を得た(回収率71%)。 (2)回答者をその年齢により、壮年期(45-54歳)・熟年期(55-64歳)・高齢期I(65-74歳)・高齢期II(75歳-)の4世代に区分し、世代別にみた身体、家族、仕事の状況の変化と居住年数の特徴を明らかにした。 (3)地域とのかかわりを捉える指標の一つとして、昼間の居場所に注目し、平日・休日の在宅・外出状況により4つの生活行動タイプに分類し、在宅行動の多いタイプでは外出行動範囲も徒歩圏内が多いことを明らかにした。また世代との関係では、世代が高くなるほど在宅行動の多いタイプが多く、自宅や徒歩圏内での生活行動が多くなることがわかった。 (4)日常生活における地域内での人との交流実態として、壮年期には地域外での行動が多いため地域内交流は比較的少ないが、熟年・高齢期では地域内での日常行動が多くなりそれに伴う交流もみられること、より高齢になると、地域内行動も低下し交流機会の減少がみられること、などがわかった。
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Research Products
(2 results)