2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560554
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
勝又 英明 武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (00257106)
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Keywords | 古民家 / 公的利活用 / 地域資源 / むらづくり / まちづくり |
Research Abstract |
1.目的 昨今では、行政・民間・第三者機関などが各地で、地域資源として古民家を再生し、公共的利活用することにより、生活文化の伝承・地域景観の保全・地域交流の促進などを目的に展開している。未だ数多くの古民家が点在し、過疎化の進展に苦慮する農山村地域の地域活性化の足がかりになると考えられる。そこで本研究では、古民家が集落に数多く点在する農村景観豊かな中山間地である新潟県松代町における空家の利用状況を調査し、地域資源としての古民家の公共的利活用の課題と可能性について考察する。 2.方法 松代町の各集落の情報・空家利用情報を現地調査、町資料および住宅地図、全ての集落の区長へのヒアリング・アンケートにより調査した。アンケートは35集落中24集落回収した。(回収率69%)また、民家再生事例1件に対してアンケート・ヒアリングを行った。 3.結論 空家」のままにしている理由は解体処分に費用がかかること、先祖から受け継いだ土地を他人にいじられたくないことである。空家であることの問題点は、集落の行事に活気がなくなること、不審火の発生、除雪作業を近隣住民が受け持つことである。空家の公共的な活用法として望まれているのは、宿泊施設、交流施設、教育施設である。民家再生利用の課題は、法律、改修費、古民家の雰囲気をなくさないこと、助成金、ノウハウがないことである。 空家の利用形態は「宿泊施設」「交流施設」「福祉施設」「文化施設」「教育施設」など様々だが、自らの地域の方向性や特性を見出し、都市農村交流を通じた地域活性化のプログラムなど、用途転用も見据えた空家利用の意識向上が望まれる。
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Research Products
(1 results)