2004 Fiscal Year Annual Research Report
固相反応拡散法に基づく新しい電子機器用導電性材料の開発と評価・解析
Project/Area Number |
16560575
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
梶原 正憲 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (10161035)
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Keywords | 導電性材料 / 電子材料 / 反応拡散 / 固相反応 / 固相接合 |
Research Abstract |
純度99.99%の純Cu, AgおよびPd(Mと略記する)を溶解原料に用い,Ar雰囲気中のアーク溶解法等により25gの鋳塊として溶製した。同鋳塊より,機械切断および冷間圧延により最終厚さが100μm程度の薄膜試片を作製し,真空雰囲気中において1273Kで10hの再結晶化加熱処理を施した。再結晶化加熱処理した12×5×0.1mm^3の大きさの薄膜試片を王水で化学研磨した。また,純度99.9%以上の純Snの棒状試料を機械切断および冷間圧延し,12×5×2mm^3の大きさに整形した。同冷間圧延薄板試片をシリコン油中において473Kで10h再結晶化加熱処理し,面積が12×5mm^2の表面の一方を粒径1μmのダイヤモンドを用いて鏡面研磨した。上記の手順で準備した2枚の純Sn薄板試片の鏡面研磨面の間にM薄膜試片を挟み,サンドイッチ状のSn/M/Sn拡散対を作製し,433〜473Kのシリコン油中において最長1000h加熱処理した。その結果,Sn/Pd/Sn拡散対では,接合界面においてPdSn_4,PdSn_3,PdSn_2等のPd-Sn系化合物が層状に生成することが明らかになった。その際,Pd-Sn系化合物の総層厚さl[m]は,反応時間t[s]の平方根に比例して増加する:l=k(t/t_0)^<0.5>。ここでt_0は,単位時間1[s]であり,比例係数の値は433Kで9.4×10^<-8>m,453Kで2.2×10^<-7>m,473Kで4.3×10^<-7>mとなっている。Ag-Sn系化合物やCu-Sn系化合物の成長速度は,Pd-Sn系化合物よりも一桁程度小さくなっている。
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Research Products
(2 results)